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■ホンダアクセスがドライバー1000人にアンケート調査
今年の夏は、久々にコロナ禍による自粛要請などがないため、休暇やお盆休みなどに家族でドライブに行く人も多いでしょう。
特に、クルマの旅は、飛行機や電車、バスなどの公共交通機関と比べ、「3密」を避けられますし、長期の休暇であれば、遠方へのドライブも楽しめそうです。
そんな中、ホンダ車の純正アクセサリーを提供する「ホンダアクセス」では、自家用車を運転することがある20歳〜59歳の男女で、家族で長距離ドライブ(片道100km以上のドライブ)をしたことがあるドライバー1000名に対し、「家族での長距離ドライブに関する調査2022」を実施。
その結果、家族での長距離ドライブでよく使うクルマのタイプは「ミニバン」が1位。安全運転支援システムが搭載されているクルマに乗る人で、よく使う機能にはACCや車線維持支援システムなどの先進機能も含まれていることなどが分かりました。
●普段は軽自動車、ドライブ時はミニバン?
今回の調査は、2022年6月21日〜6月22日の期間、インターネットリサーチで実施されたもので、調査対象となった20歳〜59歳の男女1000名は、男性500名、女性500名という内訳になっています。
調査では、まず、全回答者に、「保有車のボディタイプ」を質問。結果は
1位:「軽自動車」 39.4%
2位:「ミニバン」 37.1%
3位:「コンパクトカー」 20.3%
4位:「SUV」 12.5%
5位:「ハッチバック」 7.4%
となっています。
また、保有車の中で、「家族で長距離ドライブに行く際に最もよく使うクルマのボディタイプ」についても質問。
結果は
1位:「ミニバン」 36.3%
2位:「軽自動車」 17.3%
3位:「コンパクトカー 15.8%
4位:「SUV」 11.6%
5位:「ハッチバック」 6.1%
となっています。
保有車のボディタイプで1位だった「軽自動車」を、「ミニバン」が抜いていますね。この結果から類推すると、普段は軽自動車に乗っているけれど、レンタカーやシェアリングサービスなどを利用することで、家族の長距離ドライブ時にはミニバンを使っている人もいるようです。
たしかに、ミニバンは、より室内が広く、大人数やキャンプなど荷物が多い旅では、軽自動車よりも使い勝手がいいですからね。
●よく使う安全運転支援システム
最近のクルマには、カメラやセンサー類を搭載することで、さまざまな機能を持つ安全運転支援システムが搭載されるようになりました。
しかも、年々進化するこれら機能には、衝突被害軽減ブレーキなど、まさかの時の事故を防ぐ機能や、高速道路などの長距離走行でドライバーの疲労を軽減してくれる機能など、多種多様なものがあります。
では、実際にユーザーは、家族との長距離ドライブで、どんな機能を使うことが多いのでしょうか?
そこで、調査は、全回答者(1000名)に、「家族で長距離ドライブに行く際に最もよく使うクルマに搭載されている安全運転支援システム」について質問。その結果、ベスト3は以下のようになりました。
1位:「クルーズコントロール(ACC除く)」 23.8%
2位:「追従型クルーズコントロール(ACC)」 17.3%
3位:「車線維持支援システム」 23.3%
ここでいう「クルーズコントロール(ACC除く)」とは、高速道路などで、アクセル操作なしでも設定した一定速度をキープする機能。
また、「追従型クルーズコントロール(ACC)」とは、それに加え、カメラやセンサーで先行車などを検知し、先行車との適切な車間距離を自動で保ちながら追従走行する機能です。先行車が減速すると、自分のクルマも減速し、クルマが自動で車間を一定に保ってくれます。
さらに、「車線維持支援システム」は、高速道路を走行する際、車載システムが車線(実線、破線)を検知し、クルマが車線の中央付近を維持して走行するようにステアリング操作を支援する機能です。
これらのうち、「クルーズコントロール(ACC除く)」は昔からある機能ですが、「追従型クルーズコントロール(ACC)」や「車線維持支援システム」は、最近のクルマに搭載されはじめた先進運転支援システムです。
調査を行ったホンダアクセスによれば、クルマのボディタイプ別にみると、SUVでは「追従型クルーズコントロール(ACC)」(44.0%)と「車線維持支援システム」(40.5%)の搭載率が4割を超えたそうです。
また、「追従型クルーズコントロール(ACC)」の搭載率は、2021年に実施した同様の調査と比較すると、2021年10.9%→2022年17.3%と6.4ポイント上昇したといいます。
つまり、最新の安全運転支援システムを搭載するクルマに乗るユーザーが増えているということですね。
●「車線維持支援システム」は常に使う人が最多
調査では、長距離ドライブで高速道路を走行する際、「搭載されている安全運転支援システムをどのようなときに使っているか」についても聞いています。その結果、
「クルーズコントロール」(搭載されている人238名)と「追従型クルーズコントロール(ACC)」(搭載されている人173名)では、「道路状況・疲労状態次第で使う」(順に41.2%、48.6%)がそれぞれ1位に。
「車線維持支援システム」(搭載されている人233名)では「道路状況・疲労状態に関係なく使う」(47.6%)が最も多い結果となったそうです。
これを見ると、「クルーズコントロール」や「追従型クルーズコントロール(ACC)」は、状況に応じて使い分ける人が多い一方、「車線維持支援システム」は、高速道路走行時に常時使用しハンドル操作の負担を減らしている人が多い傾向のようです。
さらに、調査では、安全運転支援システムを道路状況・疲労状態次第で使うという人に、「どのようなときに使っているか」も質問。結果は、
「クルーズコントロール」を使う人(98名)では「交通量が少ないとき」(61.2%)が圧倒多数。
「従型クルーズコントロール(ACC)」を使う人(84名)では、「交通量が少ないとき」(38.1%)や、「ノロノロ運転程度の渋滞のとき」(33.3%)、「疲れたとき」(32.1%)が上位にランクインしたそうです。
また、「車線維持支援システム」を使う人(64名)では、「疲れたとき」(42.2%)が最多だったそうです。
なお、「従型クルーズコントロール(ACC)」を使う場合で、「ノロノロ運転程度の渋滞のとき」という回答がありましたが、これは「渋滞追従機能付きACC」搭載車に乗っている場合でしょうね。
これは、ACCが持つ通常の機能に加え、渋滞時に先行車が停車すると自分のクルマも停車し、先行車が動き出すとスイッチかアクセルを踏むなどの操作で再び追従を開始する機能を追加したものです。
「渋滞追従機能付き」でないACCの場合は、渋滞などで低速走行になると機能がカットされ、ノロノロ運転ではアクセルやブレーキ操作が必要となります。
一方、「渋滞追従機能付きACC」では、ドライバーが安全を確認する必要は当然ありますが、渋滞時のノロノロ走行でもアクセルやブレーキ操作をしなくていいため、よりドライバーの披露軽減に貢献します。
最近の新型車には、このタイプを搭載するモデルも増えていますから、その恩恵を受けている人も多いようですね。
今回の調査を見る限りでは、家族での長距離ドライブには、ミニバンを使う人が多いようです。
一方、安全運転支援システムについては、最近出たモデルは特に、ミニバンだけでなく、軽自動車をはじめとするさまざまなボディタイプに搭載されるようになっており、利用する人も増えているようです。
特に、夏場のドライブでは、渋滞なども多いことが予想されます。安全運転支援システムは、そんな時に役立つ機能も数多くあり、疲労軽減、ひいては事故防止にも繫がります。もし搭載車に乗っていて、まだすべて使ったことがないという人は、ぜひ一度、愛車が持つ機能をすべてチェックしてみて、有効活用してみることをオススメします。
(文:平塚 直樹)