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■メンテや洗車、値下がりしにくい車種選びなど多種多様
新車にしろ、中古車にしろ、クルマを買う際には、将来的に売ることを考える人も多いですよね。
特に、ゆくゆくは別のクルマに買い替えをすることを考えると、できるだけ愛車が高く売れる方が資金面も楽になりますが、実際に、一般のドライバーはどんなことに気をつけて乗っているのでしょうか?
WEBマーケティングなどを手掛けるNEXERが運営する「日本トレンドリサーチ」では、「会宝産業株式会社」と共同で、全国の男女2000名を対象に、「車の購入と売却」についてアンケートを実施。
その結果、新車を購入したことがある人の50.2%、中古車を購入したことがある人の35.1%が「将来的には売却することを考えて乗る」ことが判明。
また、できるだけ高値で売るために気をつけていることには、メンテや洗車、値下がりしにくい車種選びなどがあることが分かりました。
●新車購入時に売却も考えて乗る人が過半数以上
今回の調査は、2022年7月4日〜7月5日の期間、インターネットによるアンケート形式で行われたものです。
調査では、まず、全国の男女2000名に「クルマを購入したことがあるか」を質問。
その結果、
「新車を購入したことがある」 68.6%
「中古車を購入したことがある」 44.7%
「クルマを購入したことがない」 20.0%
となりました。
また、新車を購入したことがある1371名に、「将来的には売却することを考えて乗るか」も質問。結果は
「はい」 50.2%
「いいえ」 49.8%
と、約半数の人が、購入した新車に乗る際、将来的には売却することを考えて乗っているようです。
●新車を買った人が高値で売るために気をつけていることは?
調査では、次に、新車を購入したことがある1371名へ、「将来的に少しでも高値で売却するために気を付けていることはあるか」も聞いています。
結果は、
「ある」 65%
「ない」 35.0%
で、これも過半数以上が「ある」と回答しています。
では、具体的にどんなことに気をつけているのでしょうか? アンケート回答者の意見を以下にいくつか紹介しましょう。
・丁寧に乗る。改造などしない。洗車してワックスを掛けきれいにしておく。できるだけ紫外線には当てない。(60代・男性)
・メンテナンスをしっかりして、クルマの状態をよくしておきます。(50代・男性)
・シートカバーやマットを付けて内装を汚さないようにしている。(50代・女性)
・事故を起こさないことや合わないように細心の注意をして運転をすること。(60代・男性)
・走行距離と、値が下がりにくい車種をなるべく選ぶ。(40代・女性)
・エンジンをはじめオイル交換、定期整備、洗車ワックスがけなど良い状態を保つようにした。(50代・男性)
・車内喫煙しない。査定を受ける場合は車内・外きれいにする。車検を数ヶ月残して手放す。(60代・男性)
改造しない、洗車やワックスがけをする、メンテナンスやオイル交換を定期的にやるなど、さまざまですね。
また、内装をできるだけきれいに保つために、シートカバーやマットを付けるといった回答もありました。
特に、ファブリックのシートは長年座っていると表面が毛羽立ったりします。また、レザー素材のシートも経年劣化で表面のこすれやひび割れが起こったりします。そうした劣化をできるだけ防ぐには、確かにシートカバーを付けることは有効ですよね。
●中古車を購入し、将来的に売ると考えている人は35.1%
調査では、続いて、中古車を購入したことがある894名に、「将来的には売却することを考えて乗るか」について質問。結果は
「はい」 35.1%
「いいえ」 64.9%
となりました。
さらに、「将来的に少しでも高値で売却するために気を付けていることはあるか」についても聞いており、以下のような結果になっています。
「ある」 66.9%
「ない」 33.1%
「ある」と答えた人も多いですね。
では、中古車の場合、具体的に、どんなことを気をつけて乗っているのでしょうか? 以下に回答者の意見をいくつか紹介しましょう。
・購入した時より良い状態にする。(50代・男性)
・不調な部分は早めに修理しておく(60代・男性)
・新車のように扱うこと。(洗車、点検など)(60代・男性)
・これ以上状態が悪くならないように乗る。(60代・男性)
購入した時より良い状態にするや、新車のように扱うことなどのコメントがありました。中古車だからこそより一層丁寧に乗って、将来的に高値で売れるようにするという人も少なくないようです。
ちなみに、筆者も、約1年前に中古で購入したマツダ・「CX-5」の初期型で、2.2Lディーゼル車を乗り換えで売却しました。新車登録から数えると約10年前のクルマでしたが、意外に高値で売れましたのでビックリした記憶があります。
CX-5は、マツダを代表するSUVモデルだけに、約8年前に購入した時も中古車価格は高めでしたが、依然として人気が高いこともあり、売却額も思った以上になったようです。
そう考えると、中古車の場合も、新車の意見にもあったように、「値下がりしにくい車種を選ぶ」こともポイントのひとつかもしれません。
●愛車を最終的に廃車してしまうケースもある
以上のように、新車の場合でも中古車の場合でも、将来的に売却することを考えている人や、できるだけ高値で売ることを考えて乗っている人は多いようですね。
でも、場合によっては、将来的に売却しようと思っていクルマを、何らかの理由で売却できずに最終的に廃車してしまうケースも考えられます。調査では、これについても聞いており、そうした経験があるかどうか質問しています。
その結果は
「ある」 23%
「ない」 77.0%
で、結果的に廃車にしたことがある人も一定数いるようです。具体的にその理由をいくつか紹介しましょう。
・長年、乗っていたからどこも買い取ってくれないと判断した為、廃車に踏み切った。(40代・男性)
・年式が古すぎたのと、車に不具合があったから。(50代・男性)
・古い年式の車だったが故障で自走できなくなり、買い取り不可と言われた。(50代・男性)
・10年以上乗って下取り査定価格が0円になり廃車となった。(70代・男性)
やはり古い年式のクルマだと、買い取りしてもらえないケースもあるようです。
ただし、たとえば、最近人気の旧車スポーツカー、日産「スカイラインGT-R」のR32型(1989年発売)やR34型(1999年発売)などなら古くても高値になるようです。
特に、中古車は、市場のニーズに合っていれば、価格が高くなる傾向ですから、年式が古いからといって、一概に買い取り価格が低かったり、買い取りしてもらえないとはいえないでしょう。
ということは、やはり、将来的に売ることを考えると、日頃のメンテなどでいい状態を保つことはもちろん、前述のように人気車種を選ぶことも重要なのかもしれませんね。
(文:平塚 直樹 *写真はすべてイメージです)
【関連リンク】
「日本トレンドリサーチ」
https://trend-research.jp/15205/
「会宝産業株式会社」
https://kaihosangyo.com/