■より複雑化されたエアインテークを備えるバンパーを装備
BMWの2ドアロードスター、「Z4」改良型プロトタイプをカメラが捉えました。
Z4は2016年に一度生産終了となりましたが、2019年、第3世代をトヨタと共同開発、「スープラ」の兄弟モデルとして復活し両モデルとも話題となりました。
しかし、Z4はニッチなモデルであるがゆえ、販売不振が続いており、大幅改良も行われないまま生産終了の噂もありました。ですが、プロトタイプが出現したことで、存続確定といっていいでしょう。
ミュンヘンで捉えたプロトタイプは、ボディ全体をカモフラージュしています。しかし、エアロダイナミクスが向上すると見られる、より複雑な形状のエアインテークを備えるバンパーが露出しています。
ヘッドライトとテールライト、ディフューザートリム、デュアルテールパイプなどは、現行モデルのコンポーネントですが、間違いなくライト内部LEDグラフィックや、後部デザインが刷新されるはずです。
改良型では、低予算のためにキャビン内では湾曲ディスプレイを取得しないとも噂される一方、ラインナップ全体に徐々に浸透するカーブドディスプレイの恩恵を受け、最後の勝負に出るとも予想されます。
その場合、12.3インチのデジタルインストルメントクラスターと、14.9インチのインフォテインメントタッチスクリーンが1つのパネルにオールインワンされます。
パワートレインは、最高出力200psと255psを発揮する2.0リットル直列4気筒ターボエンジン、最高出力340psを発揮する3.0リットル直列6気筒ターボエンジンがキャリーオーバーされる見込みですが、6速マニュアルを備えた直列4気筒「Z4 S Drive 30i」に続いて、直列6気筒「M40i」にも6速マニュアルギアボックスが設定されると予想されています。
これは、兄弟モデルであるトヨタ「スープラ」が4月、直列6気筒モデルの「RZ」グレードに待望のマニュアルトランスミッション車を設定したことにより、Z4でも同様のアップグレードを受けるというものです。
今後のZ4の運命ですが、BMWでは2026年にも、2ドアクーペの「4シリーズ」と「8シリーズ」を復活した「6シリーズ」と統合、コンバーチブルモデルラインアップをスリム化する計画をもっていると噂されています。その場合、Z4の存続も危ぶまれますが、もし第4世代が発売されるなら、フルエレクトリック化される可能性がありそうです。
いずれにせよ、Z4の命運はこの改良型が握っていると言っていいでしょう。