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■キープコンセプトで初代をブラッシュアップした2代目シビック
1979(昭和54)年7月18日、ホンダは世界中で大ヒットした初代シビックを初めてモデルチェンジし、2代目シビックを発表、発売は7月27日から始まりました。基本的には初代のキープコンセプトですが、ボディを拡大して”スーパーシビック”を名乗り、初代のブラッシュアップを図りました。
![1979年に発売されたシビック1300「スーパーシビック」](https://clicccar.com/uploads/2022/07/10/whatday_20220718_02-380x254.jpg)
●初代シビックは、CVCCエンジンを搭載して歴史的なヒットモデルに
1972年にデビューした初代シビックは、2ドアファーストバックのコンパクトカーとしてデビュー。コンパクトながらFFによる合理的な車室内空間を確保した上で、軽快な走りと低燃費を両立させてヒットモデルになりました。
![1972年発売の初代シビック。翌年には、CVCCエンジン搭載モデルが登場](https://clicccar.com/uploads/2022/07/10/whatday_20220718_03-380x254.jpg)
さらにシビックの名前を世界中に広めて人気を決定的にしたのは、翌73年に登場したCVCCエンジン搭載モデルです。CVCCは当時世界一厳しい排ガス規制(通称マスキー法)を世界で初めてクリア、世界中で注目されたエンジンの燃焼システムです。CVCCの登場で、日本のみならず米国で大ヒットを記録しました。この初代シビックが、ホンダの北米市場成功の第一歩になったことは、疑いの余地がありません。
●ボディをひと回り大きくした「スーパーシビック」、初代ほどの人気は得られず
大ヒットした初代のキープコンセプトを基本に、“スーパーシビック”を名乗って登場したのが、2代目シビックです。スーパーシビックは、初代を超えたモデルという意味を込めたキャッチコピーです。
![1979年発売のシビックバン](https://clicccar.com/uploads/2022/07/10/whatday_20220718_05-380x254.jpg)
ひと回り大きくなったボディと厚みあるバンパー、メッキ枠の中に配した丸目ヘッドライトなど、初代のイメージをキープしながらもより上質感を漂わせるフォルムに変貌。搭載エンジンは1.3L SOHC CVCCエンジン、および最高出力80PSと85PSの1.5LSOHC CVCCエンジンが用意されました。
2代目シビックは、初代をブラッシュアップしたことが売りでしたが、他メーカーの追い上げも厳しくなり、新鮮味に欠けた2代目の人気は期待通りには得られませんでした。
●世代ごとにユニークなニックネームが付けられたシビック
シビックは歴史的にみて、スポーティな走りとスタイリングが特徴ですが、2代目から7代目のモデルにはキャッチコピーとして愛称が付けられていました。これまでの愛称を紹介します。
![1883年に登場した3代目シビック(ワンダーシビック)](https://clicccar.com/uploads/2022/07/10/whatday_20220718_07-380x253.jpg)
2代目(1979年):スーパーシビック
3代目(1983年):ワンダーシビック
4代目(1987年):グランドシビック
5代目(1991年):スポーツシビック
6代目(1995年):ミラクルシビック
7代目(2000年):スマートシビック
2005年登場した8代目は、サイズアップして5ナンバーから3ナンバー車となり、かつてのコンパクトカーの代表車としてのシビックのイメージが消失したためか、長年続いた愛称もなくなりました。
人気モデルの次期車のクルマ造りは、もともと人気があるのにあえて冒険しづらいので、どうしても保守的になってしまう傾向があり、新鮮味に欠けることがよくあります。ちなみに、一見すると別のクルマと思われた3代目は、再び大ヒットしました。
毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかも知れません。
(Mr.ソラン)