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■手数料680円で無事故・無違反を証明するSDカードは発行できる
無事故・無違反を重ねた優良ドライバーの証といえば、ゴールド免許を思い浮かべます。
しかし、ゴールド免許になるためには「継続して免許を受けている期間が5年以上、かつ違反や怪我のある事故を起こしていない人が対象」と、なかなかハードルが高くなっています。
ところでゴールド免許のほかにも無事故・無違反の優良ドライバーの証となるSD(SAFE DRIVER)カードをご存じでしょうか?
ここではSDカードについて紹介します。
●無事故・無違反の証、それがSDカード
SDカードと言っても、デジタルカメラなどに使用するSDメモリーカードのことではありません。ここで紹介するSDカードというのは自動車安全運転センターが発行している無事故・無違反の証明書のことです。
SDカードは「安全運転者であることの誇りと自覚を象徴するもの。そして、今後も引き続いて模範的な運転をしてもらいたい」という願いが込められているカードです。
SDカードは無事故・無違反の期間によって5種類に分けられています。無事故・無違反の期間が1年以上2年未満はグリーンカード。2年以上4年未満はブロンズカード、4年以上10年未満はシルバーカード。
10年以上20年未満がゴールドカードそして、20年以上無事故・無違反の人にはスーパーゴールドカードとなり、いずれのカードにもイメージキャラクターであるSDワンダくんが描かれています。
●申し込み制、しかも有料のSDカード…そのメリットは?
SDカードは無事故・無違反を続けているからといって、自動に郵送されてくるわけではありません。
近くの警察・交番、そして運転免許センターなどにある「運転経歴に係わる証明書」申込用紙に必要事項を記入し、最寄りのゆうちょ銀行の通常払い込みで申し込むか、センター事務所に直接申し込む必要があります。
その際の手数料は1通につき670円掛かります。ゆうちょ銀行の通常払込みで申し込む場合は、払込料金が必要となります。
わざわざ670円も払ってSDカードを発行してもらうメリットはあるのか?と思う人は多いでしょう。実は、670円で大きなメリットがあるのです。
メリットを紹介する前に、SDカードの発行のしかたを紹介しましょう。
SDカードを取得するためには、「無事故・無違反証明書」または「運転記録証明書」を申請します。申請した人の中で、1年以上無事故・無違反の人には、その年数を表示したSDカードを証明書と一緒に発行してくれます。
670円は「無事故・無違反証明書」または「運転記録証明書」を発行するための手数料なのです。自動車安全運転センターでは無事故・無違反証明書、運転記録証明書に加えて、累積点数等証明書、運転免許経歴証明書の4種類の証明書を発行しています。
そのうち、SDカード発行の対象となる無事故・無違反証明書は、無事故・無違反で経過した期間について証明するもので、昭和44年10月1日(沖縄県交付のみ昭和47年5月15日)以降の期間に限ります。そして運転記録証明書は過去5年間、3年間または1年間の交通違反、交通事故および運転免許の行政処分について証明する書類です。
この2つの書類で1年以上無事故・無違反が確認されると、その年数を表示したSDカードが発行されるということです。運転記録証明書は自分がいつ交通違反を犯してしまったのかを思い出せるので、更新時の免許証の色がわかります。
●ショッピングや飲食時、またガソリンの割引サービスも
1年以上無事故・無違反を続けると発行してもらえるSDカード。実はこのカードを持っていると様々なサービスを受けることができるのです。
SDカードのサービスはショッピングや飲食店、レジャー・観光、宿泊などの割引に加えて、ガソリンスタンド、引っ越し、マイカーローンの金利優遇など多岐に渡っています。詳しくはSDカード優遇店検索で確認してください。
たとえば、アート引っ越しセンターでは、期間限定キャンペーンとして2022年5月1日〜9月30日までの引っ越し完了で引っ越しされる人に、引っ越し基本料金(車輌費+人件費)の30%に加えて、ダンボール最大20枚無料となっています。
このキャンペーンだけでも発行費の670円は簡単に元がとれてしまいます。内容は変更があるので、事前に店舗などに問い合わせて下さい。
自分の免許証の履歴を確認できるだけでなく、お得なサービスも利用できるSDカード。無事故・無違反を続けている人はぜひ発行してみてください。お笑い芸人のダンディ坂野さんが「ゲッツ!」と言っているポスターが目印です。
(文:萩原 文博、写真:自動車安全運転センター)