バッテリーEVのメルセデス・ベンツEQBが発売。身長165cmまでの乗車を可能にしたサードシートを備える

■セカンドシートは140mmのスライドが可能で、フレキシブルに使える

メルセデス・ベンツからバッテリーEVの第3弾「EQB」が2022年7月14日(木)に発売されました。

新型EQBは、全長4685mm×全幅1835mm×全高1705mmと、日本の道路や駐車場事情でも大きさを持て余さない取り回しのよいスリーサイズになっています。なお、兄貴分のEQCは、全長4770×全幅1885×全高1625mm。

メルセデス・ベンツEQB
2022年7月14日に発表、発売されたメルセデス・ベンツのバッテリーEV「EQB」

EQBは2830mmというロングホイールベースを活かし、内燃機関車のGLBと同様、最大7名の乗車や大きな荷物も積み込めるなど、日常の使い勝手も両立させたとしています。なお、サードシートは安全性の理由から、対応身長は165cmが上限とされています。

メルセデス・ベンツEQB
EQBのシートアレンジ。写真はサードシート格納状態

セカンドシートは、60:40分割の前後スライド機構を備えていて、140mmのスライドが可能。後ろ寄りにスライドさせて広い足元空間を確保したり、前寄りにスライドさせて積載性を向上したりすることができます。

サードシートは、2列目シートの背もたれにあるロック解除レバーを操作することで、2列目が前に倒れてスライドし、ワンタッチで乗降できます。サードシートを使わない場合は、折り畳んでラゲッジとして使えます。

2列目と3列目には、ISOFIX対応固定装置とトップテザーアンカー(固定ポイント)が備わり、最大4つのチャイルドセーフティシートを取り付けることができ、子育て層にも対応しています。

メルセデス・ベンツEQB
新型EQBのキャビン

さらに、フロントのセンターコンソールやフロントセンターアームレスト内にUSBType-Cポートが備わり、スマホなどの充電やスマホ内の楽曲再生やアプリなども楽しめます。

●航続距離は最長で520km

バッテリーEVで気になるのは航続距離でしょう。WLTCモードで最大520km(EQB 250の場合)と十分な航続距離を実現。

メルセデス・ベンツEQB
EQBの充電風景

「EQB」はFWDと4WDが設定されています。「EQB 250」はフロントアクスルに新設計された永久磁石同期モーターが搭載され、前輪を駆動します。「EQB 350 4MATIC」は、フロントアクスルに非同期モーターが1つ、リヤアクスルに永久磁石同期モーターが1つ積まれ、四輪を駆動します。

4WDの「EQB 350 4MATIC」は、前後アクスル間のパワーバランスが、走りに応じて毎秒100回の頻度で高度に調整されます。リヤモーターをメインとして、フロントモーターが高負荷時などにサポートとして使われることで電費を最適化。同時に、フロントアクスルの非同期モーターの部分負荷域における引きずり損失を最小限に抑える設計になっています。

メルセデス・ベンツEQB
リチウムイオンバッテリーを床下に積む

FWDの「EQB 250」の最高出力は190PS(140kW)・最大トルクは385Nmを発揮。「EQB 350 4MATIC」は、最高出力292PS(215kW)・最大トルク520Nmというスペック。十分な加速力を持ちながら、バッテリーEVからの乗り換えでも違和感を抱かせないスムーズな制御がされているそうです。

バッテリーはリチウムイオンで、前後アクスル間のフロア部に搭載されています。バッテリー容量は66.5kWhで、航続距離は「EQB 250」が520km、「EQB 350 4MATIC」が468km。

メルセデス・ベンツEQB
「EQB350」のパワートレーン

充電は、6.0kW(日本における使用で想定される200V・30A充電の場合)までの交流普通充電、100kWまでの直流急速充電(CHAdeMO規格)に対応しています。

BEVの特徴のひとつである回生ブレーキの強度は、4段階の手動設定が可能。パドルは左側が回生レベルの上昇、右側が低減用になっています。

●先進的なフロントマスクと筋肉質で力強いエクステリア

エクステリアは、GLBと似た雰囲気でありながら、バッテリーEVシリーズらしい先進的なフロントマスクを備えています。前後ともにオーバーハングが短く、タイヤをボディの四隅に配し、キャビンを最大限確保するという機能的パッケージとしながらも、筋肉質でエモーショナルなスタイルが目を惹きます。

メルセデス・ベンツEQB
新型EQBのスタイリング

フロントには、中央にスリーポインテッドスターを配したブラックパネルグリルを採用。水平に伸びる光ファイバーのデイタイムランニングライトの帯は、フルLEDヘッドライトにつながり昼夜を問わず容易に識別できる意匠となっています。

さらに「AMGラインパッケージ」を選択すると、フロントのブラックパネルグリルにハイグロスブラックのフレームとツインルーバーが用意され、引き締まった外観を獲得できます。

メルセデス・ベンツEQB
EQBの充電イメージ

サイドビューは、輪郭のはっきりしたショルダー部が目を惹きます。後方にいくほどリヤフェンダーまわりに筋肉質な印象を与えるベルトラインが安定感を強調。メルセデス・ベンツの都市型SUVの特徴であるシンプルな造形でありながら、力強い動力性能やスタビリティの高い操縦性などを想起させる佇まいになっています。

メルセデス・ベンツEQB
メルセデス・ベンツEQBのリヤビュー

リヤビューは、メルセデスEQ独自のデザインがアイキャッチになっています。LEDリヤコンビネーションランプは、ライトストリップと途切れることなく一体化され、リヤエンドの幅を強調する意匠になっています。

●先進的なインテリアと専用メーターディスプレイ

インテリアにもEQならではのデザイン要素が採り入れられています。アルミニウムルックのチューブ形状デザインがドアやコンソール、助手席側のダッシュボードに配置され、グラブハンドルとしての機能を備えながらキャビンのしっかりとした仕立てが強調されています。

メルセデス・ベンツEQB
メルセデス・ベンツEQBのインパネ

前席エアアウトレット、リモコンキーなどには、モーターのコイル色をモチーフにしたというローズゴールドの色彩が配されていて、EVであることをさりげなく演出。表示部では、高精細のコクピットディスプレイとセンターディスプレイに多様な情報が表示され、「MBUX(メルセデス・ベンツ・ユーザー・エクスペリエンス)」による対話型音声操作が可能です。

メルセデス・ベンツEQB
メルセデス・ベンツEQBのインテリア
メルセデス・ベンツEQB
メルセデス・ベンツEQBのラゲッジスペース

センターディスプレイにある「メルセデスEQ」のアイコンに触れると、充電に関する選択や電力消費、エネルギーフローなどのメニューが出現。コクピットディスプレイの右側は、エンジン回転計から変わって電力計になり、上部に使用される電力の割合(%)、下部にエネルギー回収の状況が表示されます。左側のメーターには、途中で充電する必要なく目的地まで走行できるかも表示できます。

そのほか、最先端の先進安全装備をはじめ、初めてバッテリーEVを購入する際などの不安を解消するサービスやテレマティクスサービスなども用意されています。

※上記写真には、欧州仕様も含まれています。

●価格
「EQB 250」:788万円
「EQB 350 4MATIC」:870万円

塚田 勝弘

この記事の著者

塚田勝弘

塚田勝弘 近影
1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。クルマ、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。