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■予想年収と実年収では違いもあり
国産スポーツカーを中心に、最近は旧車の人気が続いています。でも、一方で、人気の旧車は中古車価格が高騰していたり、メンテナンスや修理などで維持費もかなり高そうで、ある程度の収入がないと所有できないイメージもあります。
では、実際に、旧車乗りには、どれくらい年収を稼いでいる人が多いのでしょうか?
旧車に特化した買取サービス「旧車王」を運営するカレント自動車では、旧車に興味のある101名を対象に、旧車乗りの予想年収とその実態に関するアンケートを実施。
その結果、平均年収「500〜700万円」の人が最多ながら、「300〜500万円」の人も意外に多く、逆に「1000万円以上」の人は少数派であることなどが分かりました。
●旧車オーナーは高収入のイメージ
今回の調査は、2022年6月3日〜2022年6月12日の期間、インターネットによるアンケート形式で行われたものです。また、ここでは、2010年以前のクルマを旧車と定義しています。
調査では、まず、「あなたの思う、旧車に乗っている方の平均年収はどれくらいですか? 」といった予想年収について質問。結果は以下の通りです。
1位:「500〜700万円」 35.6%
2位:「700〜1000万円」 21.8%
3位:「1000万円以上」 20.8%
4位:「300〜500万円」 13.9%
5位:「0〜300万円」 7.9%
回答者101名の予想では、「500〜700万円」が最多で1位、次いで2位「700〜1000万円」、3位「1000万円以上」と、やはり高収入の人が多いイメージですね。
●必ずしも高年収でなくても旧車は持てる?
では、実際はどうなのでしょうか? 調査では、次に「旧車を所有しているあなたの年収を教えてください」といった質問も行っています。結果は次の通りです。
1位:「500〜700万円」 24.2%
2位:「300〜500万円」 21.2%
3位:「700〜1000万円」 17.2%
4位:「0〜300万円」 14.1%
4位:「1000万円以上」 14.1%
6位:「旧車に乗っていない」 9.1%
1位は、予想と同じ「500〜700万円」でしたが、2位は予想と違って「300〜500万円」。しかも4位を見ると「1000万円以上」と同率で「0〜300万円」の人もかなりいます。この結果から、高年収でなくても旧車を保有している人も一定数いることが分かります。
ちなみに、国税庁が発表した「令和2年(2020年)分 民間給与実態統計調査」によれば、1年を通じて勤務した給与所得者数5245万人の平均給与は433万円。
このデータは、給与所得者に関するものなので、個人事業主など自分で事業を行っている人は含まれておらず、あくまで参考値ではあります。ですが、旧車乗りの多くが平均的な年収よりやや高収入であることは伺えます。
●各年収帯に多い旧車の車種は?
今回の調査では、旧車オーナーたちが実際に乗っている車種についても聞いています。
回答した年収順に多かった車種をまとめると次のようになるそうです。
1位「500〜700万円」:
トヨタ・アルテッツァ(1998年発売、6気筒のAS200)
日産・ダットサン(1997年発売D22型)
トヨタ・MR2(1989年発売SW20型)
スズキ・ジムニー(1990年発売JA11型)
2位「300〜500万円」:
ローバー・ミニクーパー(1959年発売)
スズキ・カプチーノ(1991年発売)
三菱・ランサーエボリューションII(1994年発売)
3位「700〜1000万円」:
日産・フェアレディZ(1989年発売Z32型)
日産・スカイラインGT-R(1999年発売R34型)
トヨタ・マークII(1980年発売4代目GX61)
4位「0〜300万円」:
日産・グロリア グランツーリスモ(1987年発売Y31型)
トヨタ・セリカGT-four(1989年発売)
4位「1000万円以上」:
トヨタ・カローラレビン/スプリンタートレノ(1983年発売AE86型)
日産・フェアレディZ(1983年発売Z31型)
日産・スカイラインGT-R(1989年発売R32型)
ホンダ・NSXタイプR(1992年発売)
こうしてみてみると、高所得者ほど稀少なクルマに乗っている感じですね。
調査を行ったカレント自動車によれば、実際に乗っているクルマでは、ポルシェやアストンマーティン、メルセデスなど一部輸入車もありましたが、全体的に日本車を乗っている人が多かったそうです。
また、「年収に関わらず、旧車を複数台所有している」人もいるなど、オーナーの多くが旧車に対し熱い思いを持っているそうです。
いずれにしろ、今回の調査を見る限り、旧車乗りには確かに年収が高い人も多い傾向ですが、なかにはそれほどでなくても、好きな旧車に乗っている人もいることも分かりました。
これから旧車の購入を検討している人は、ぜひ参考にしてみてください。
(文:平塚 直樹)