■2018年に公開された「ID Space Vizzion」の市販バージョンはフェートン級の車内空間
フォルクスワーゲン(VW)は現在、ブランド初のフルエレクトリック・セダンとなる「AeroB」(エアロB)を開発中ですが、その最新プロトタイプをカメラが捉えました。
エアロBは2018年に公開された「ID Space Vizzion」の市販バージョンとして開発されているモデルです。
同社のニュルブルクリンクテストセンター付近で捉えた開発車両は、コンセプトモデル同様のショルダーラインが確認できます。
フロントエンドは部分的にステッカーで隠されていますが、スリムなヘッドライト、メッシュのアンダーエアインテーク、垂直のエアカーテンが見てとれます。
側面では、際立つフェンダー、空力サイドスカート、フラッシュマウント・ドアハンドル、そして緩やかに傾斜したルーフラインが確認できるほか、後部では、突き出たリアスポイラーを装備、トランクに結合しています。
市販型ではパサートと近いサイズになりますが、車内空間はかつて販売していたラグジュアリーサルーン「フェートン」と同レベルになるといいます。
「MEB」プラットフォームを共有する「ID.3」では77kWhのバッテリーを積み、WLTPによる航続は550kmですが、エアロBでは84kWhのバッテリーにより最大700km(435マイル)の航続を誇ります。
同社はこの新型車を「革命的なプレミアムクラスのサルーン」になると語り、セダンのほかにシューティングブレークのボディスタイルも加わることがわかっています。
ベースモデルは後輪駆動が標準となりますが、ホットモデルとなる「GTX」では全輪駆動を採用。ベースモデルが0-100km/h加速8.5秒なのに対し、GTXでは5.6秒で走り抜けます。
ワールドプレミアは2023年内と予想され、ドイツのエムデンにあるVW工場で生産予定となっています。最終的な名称は不明で、現段階で「ID.Aero(ID.エアロ)」が最有力候補と噂されています。