目次
■全国800名が選んだ歴代モデルを男女別に紹介
1996年に登場した初代モデル以来、ファミリー層を中心に根強い支持を受けているのが、ホンダのミドルサイズミニバン「ステップワゴン」。その6代目モデルが2022年1月のワールドプレミアで公開され、2022年5月26日には正式発表されます。
フルモデルチェンジを受けた新型は、初代や2代目などを彷彿とさせるカタマリ感があるスクエアな外観デザインを採用。ラインアップには、シンプルでクリーンなスタイルの「ステップワゴン エアー(以下、エアー)」、重厚なフロントグリルが特徴的な「ステップワゴン スパーダ(以下、スパーダ)」が設定されます。
公式ホームページなどでは、すでにフォルムや概要などが発表されており、2月には先行予約受け付けも始まっていますが、実際にユーザーは、新型モデルについてどんな印象を持っているのでしょうか?
また、長い歴史を誇るモデルだけに、歴代モデルのなかで、どれが一番好きだと思っているのかも気になるところです。
WEBマーケティングなどを手掛けるNEXERが運営する「日本トレンドリサーチ」では、グーネット中古車と共同で、クルマの運転をする男女800名を対象に、「好きな歴代ステップワゴン」についてアンケートを実施。男女別の集計結果を公開しました。
その結果、男性が1位に選んだのは初代モデル、女性では4代目が最多となったことなどが分かりました。
ここでは、今回のアンケート調査結果を紹介すると共に、歴代モデルの特徴などを振り返ってみます。
●男性はシンプルな外観で初代を選んだ人が最多
今回のアンケート調査は、2022年4月23日〜4月25日の期間、全国の男女800名(30代以下、40代、50代、60代、各世代男女別100名)を対象に実施されたものです。
アンケートでは、歴代のステップワゴンの中で、もっとも好きなのは何代目かといった質問や、その理由について聞いています。
まず、男性の人気ランキングは以下の通りです。
第1位:「初代」 102票
第2位:「6代目」 93票
第3位:「5代目」 83票
第4位:「3代目」 58票
第5位:「4代目」 43票
第6位:「2代目」 21票
なお、1位になった初代モデルを選んだ理由については、以下のような意見があったそうです。
・一番番馴染みのあるスタイルだから(30代)
・これがステップワゴンというイメージだから(30代)
・懐かしい。子どものころそれに乗ってみたかった(40代)
・シンプルでかわいさがあって一番好み(40代)
・シンプルで長く乗っても飽きがこないデザインがいい(50代)
・やはり元祖。シンプルでカッコいいと思う(60代)
初代は、1996年に登場していきなり大ヒットし、ファミリー向けミニバンというジャンルを開拓した立役者ともいえるモデルだけに、印象に残っている人も多いようですね。
また、「シンプルで長く乗っても飽きがこないデザイン」などの理由がありましたね。デザインについては、新型の6代目も歴代モデルの特徴をオマージュしたデザインを採用しているそうで、そうした「これぞステップワゴン」といったイメージがあることで、今回2位にランクインしたのかもしれません。
●女性は実用性とスタイルで4代目が1位
一方、女性が選んだ歴代モデルのランキングは以下のようになりました。
第1位:「4代目」 85票
第2位:「6代目」 81票
第3位:「5代目」 76票
第4位:「3代目」 66票
第5位:「初代」 64票
第6位:「2代目」 28票
なお、1位になった4代目モデルを選んだ理由については、以下のような意見があったそうです。
・形がきれいだと思った。直線が多用されているところが良いと思った(40代)
・外装の見た目が良いのと、床下収納ができること(40代)
・それ以前の物に比べて形が現代的になった。優しい感じを残しつつ、カッコイイ感じがする(50代)
・見ためがカッコいい事と、発売時期が子育て真っ最中で懐かしさもあるので(40代)
・一番スタイリッシュでかっこいいと思ったから。(20代)
・見た目が好み。3代目も好きだが、4代目の方が落ち着いた感じがする。荷物の収納性が高そうなのも良い(50代)
男性がシンプルな外観などで初代を選んだ人が多かったのに対し、女性は「スタイリッシュでかっこいい」などの理由で4代目を選んだ人が多かったようです。
また、「床下収納ができるから」など、実用性の高さを理由に挙げた人もいます。確かに、2009年に登場した4代目は、現行の5代目や新型のステップワゴンでも大きな特徴である、3列目シートの床下収納を初採用したモデル。
トヨタの「ノア&ヴォクシー」や日産の「セレナ」など、他メーカーの競合モデルでは、3列目シートは左右跳ね上げ式であるのに対し、荷室をより広く使えるステップワゴンの強みが印象深かった人も多いようです。
●歴代ステップワゴンをおさらい
歴代ステップワゴンの人気ランキングは以上ですが、ここで、各モデルについて、少しおさらいしておきましょう。
【初代モデル 1996年~】
前述の通り、1996年に登場したのが初代モデル。当時のミニバンは、商用車ベースで運転席下にエンジンがあるキャブオーバータイプの後輪駆動車が多かったのに対し、初代ステップワゴンはFFレイアウトを採用。
エンジンを車体前方のフロントボンネット内に搭載したことで、室内の低床化や高い天井などを実現します。5ナンバーサイズながら、3列シートに大人8名が余裕で乗れる広い室内空間がファミリー層を中心に大きな支持を得て、累計約47万台もの大ヒットとなりました。
【2代目モデル 2001年~】
2001年のフルモデルチェンジで登場したのが2代目。外観は、初代モデルを踏襲していますが、室内空間はより拡大。前モデル比で室内長を70mm、室内高を15mm、室内幅を40mm拡大(頭上部)しています。
これにより、子どもが車内でのびのびと過ごせるように、レストランモードをはじめとする多彩なシートアレンジを実現。室内の居心地にもこだわり、質感の高いインテリアも採用しました。
また、2004年のマイナーチェンジ時に、外装にエアロパーツなどを施した「ステップワゴン スパーダ」が初登場。標準モデルとスパーダの2グレード展開はこの時から始まります。
【3代目モデル 2005年~】
2005年に登場した3代目は、外観の変更とともに、室内空間と運転のしやすさを改良。従来モデルと同等の室内高を保ったまま60mmの低床化と、40mmの低重心化を達成しています。
さらに75mmの低全高化、全長の45mm短縮などを図ることで、ゆとりの室内空間を持たせながらボディサイズをコンパクト化し、運転時の扱いやすさを向上させているのも特徴です。
なお、3代目をベースとしたスパーダは、2007年のマイナーチェンジ時に追加されました。
【4代目モデル 2009年~】
4代目は、2009年に標準モデルとスパーダが同時に登場しました。3代目のコンセプトを踏襲しつつ、全長を50mm、全高を45mm拡大してボディを大型化。1395mmの室内高を実現することで、さらにゆとりある室内空間を実現しています。
また、2.0Lのi-VTECエンジンとトルクコンバーター付きCVTの組み合わせにより、スムーズな走りと14.2km/L(10・15モード走行燃料消費率)という、当時としては優れた燃費性能を両立しました。
【5代目モデル 2015年~】
2015年に登場した5代目は、やはり標準モデルとスパーダを同時発売。新開発の直噴1.5L・VTECターボエンジンを搭載し、テールゲートには、橫と縦に開くことができる「わくわくゲート」を採用しました。
また、2017年のマイナーチェンジでは、スパーダに2モーターハイブリッドシステム「スポーツ ハイブリッドi-MMD(2020年にe:HEVに名称変更)」搭載車も設定。
先進運転支援システム「ホンダ センシング」を全タイプに標準装備することで、安全性も向上させています。
【6代目モデル 2022年~】
そして、2022年5月26日に正式発表が予定されている6代目。スペックや価格などはまだ未発表ですが、ラインアップは前述の通りエアーとスパーダの2ライン。また、スパーダには、上級グレードの「プレミアムライン」も設定されます。
一方のボディ。先代には5ナンバーサイズと3ナンバーサイズがありましたが、新型は全モデルが3ナンバーサイズになるといいます。また、2列目シートは、従来の前後スライドだけでなく左右のスライドも可能で、より豊富なシートアレンジを可能とします。
パワートレインは、これも先代と同様、ガソリン車と2モーターハイブリッドシステム「e:HEV」搭載車の2タイプが用意されます(排気量やスペックなど詳細は未発表)。
新型が実際に、どんな性能や使い勝手のよさを見せるのか、正式発表が待ち遠しいですね。
(文:平塚 直樹)
【関連リンク】
「日本トレンドリサーチ」
https://trend-research.jp/14269/
「グーネット中古車(ステップワゴン)」
https://www.goo-net.com/usedcar/brand-HONDA/car-STEPWAGON/