平塚 直樹 
目次
■購入や買い替えを検討するクルマを449名に調査
クルマは一度購入したら数年間は乗り続けるのが一般的。どうせ買うなら、長い間快適に乗り続けられるクルマを選びたいと思うのが人情でしょう。
とはいえ、クルマを選ぶ際には、メーカーやボディタイプ、カラーなど検討するポイントが多数あり、どんな車種を選べば良いのか迷ってしまう人もいるかと思います。
そこで、全国200店舗で中古車売買を手掛けるネクステージでは、20〜59歳の男女449名を対象に、購入や買い替えを検討しているクルマについてアンケート調査を実施。
メーカーやボディタイプ、カラーなど、クルマを買う場合に選ぶポイントの傾向について発表しました。
●メーカーはトヨタ、ホンダ、日産がトップ3
今回の調査は、2022年1月21日〜2022年1月26日の期間、インターネットによるアンケート形式で行われたものです。まずは、「クルマの購入・買い替えを検討しているメーカー」について質問。ベスト5は以下の通りです。
1位：「トヨタ」 33.0%
2位：「ホンダ」 12.9%
3位：「日産」 12.0%
4位：「特にない」 10.2%
5位：「輸入車」 8.7%
「トヨタ」「ホンダ」「日産」だけで全体の57.9%を占める結果に。やはり国内自動車業界の主要企業と言われる3社だけに、かなりの人気ぶりですね。
一方、「輸入車」と回答した方はわずか8％程度。調査を実施したネクステージでは、これについて、
「デザイン性が高く特別感もある輸入車に憧れる方は多いようですが、車検などの維持費や故障したときのことを考えると、実際に候補として検討するのはハードルが高いと感じている可能性があるのではないでしょうか」
と分析しています。
また、10.2％が「特にない/分からない」と回答していることから、メーカーはそれほど気にしない人も一定数いることが分かります。
●輸入車メーカーの1位はメルセデス・ベンツ
調査では、次に、「購入・買い替えを検討している輸入車メーカー」について質問。ベスト5は以下の通りです。
1位：「メルセデス・ベンツ」 28.2%
2位：「BMW」 17.9%
3位：「フォルクスワーゲン」 12.8%
4位：「ボルボ」 12.8%
5位：「そのほか」 7.7%
メルセデス・ベンツは2位以下と10ポイント以上も差をつけており、圧倒的な人気です。これについても、ネクステージは、
「（メルセデス・ベンツのクルマは）外観の完成度が高い点はもちろん、不具合が起きにくい耐久性の高さや、流通量が多いことで万が一故障をしても部品が手に入りやすい点なども人気の理由なのではないでしょうか」
と分析しています。
●トップ3は軽自動車やコンパクトカー、SUV／クロカン系
さらに、調査では、「購入・買い替えを検討しているボディタイプ」について質問。ベスト5は以下の通りです。
1位：「軽自動車」 20.0%
2位：「コンパクトカー」 18.9%
3位：「SUV/クロカン」 18.7%
4位：「ミニバン」 15.1%
5位：「セダン」 12.7%
1位の「軽自動車」、2位の「コンパクトカー」は、いずれも運転しやすく小回りも利きますし、比較的価格が安いことも人気の秘密かもしれませんね。また、3位の「SUV/クロカン」は、最近人気のアウトドアでも活躍するボディタイプであることで、上位に入ったことが伺えます。
調査を行ったネクステージによれば、人気のボディタイプは男女別・年齢別でも傾向が異なるといいます。
「男性の場合20〜29歳にはSUV/クロカンが人気で、純粋に自分が欲しい車種を選ぶ傾向があると考えられます。
30〜39歳はミニバンが人気で、結婚や子どもが生まれたなどのライフスタイルを考慮している可能性があります。
50〜59歳になるとセダンが人気です。ファミリーカーを選ぶ必要がなくなり、憧れのクルマを選ぶ方が増えることが理由ではないでしょうか」
と分析しています。また、
「女性は20代・30代・40代ともに軽自動車を検討している方が最多です。運転のしやすさや家庭のセカンドカーとして使用する点が理由と考えられます。40〜49歳では軽自動車と並んでミニバンが最多となっている点も特徴です。家庭のメインカー、セカンドカーそれぞれの需要があるからと考えられるでしょう」
と、年齢や性別でさまざまな傾向があることを紹介しています。
●ボディカラーは定番色が上位に
さらに、調査では、「次に購入するならボディカラーは何色を選ぶか」に関して質問しています。ベスト5は以下の通りです。
1位：「白・パール」 25.4%
2位：「ブラック」 20.0%
3位：「シルバー/グレー」 17.4%
4位：「特にない/わからない」 12.2%
5位：「レッド/ワイン」 9.4%
飽きのこないオーソドックスなカラーが人気のようですね。1位の「白・パール」は、汚れが目立ちやすいイメージがあるものの、清潔感があり万人受けする定番カラー。
2位の「ブラック」は、傷や汚れが目立ちやすい反面、大人っぽく高級感があるカラー。3位の「シルバー/グレー」は、傷や汚れが目立ちにくく、お手入れも楽な点が人気の理由なのでしょうね。
●車種別の人気トップ5
調査では、「実施に購入を検討しているクルマ」について、自由回答でのアンケートも実施しています。ベスト5は次のようになりました。
1位：「トヨタ・アクア」
2位：「トヨタ・プリウス」
3位：「トヨタ・ヴォクシー」
4位：「ホンダ・N-BOX」
5位：「ホンダ・フリード」「トヨタ・ノア」
上位5台にランクインしたクルマは、軽自動車からコンパクトカー、ミニバンまで多彩です。
ただ、上記の「購入・買い替えを検討しているボディタイプ」についての調査結果でも、「軽自動車」や「コンパクトカー」の回答がトップ2を占めていました。
そのことから、運転のしやすさや狭い道でも小回りが利くサイズ感を持つ車種は人気のようです。
1位の「アクア」、2位の「プリウス」は、どちらもハイブリッド専用モデル。燃費性能が高いことも、クルマを選ぶ際に重要視されることが伺えます。
●クルマ選びには見た目やデザインを重視
調査では、最後に、「実際に購入しようと考えている車種を選んだ理由」についても質問しており、ベスト5は次のようになりました。
1位：「見た目・デザイン」 29.3%
2位：「燃費・維持費」 17.9%
3位：「車両価格」 10.7%
4位：「乗り心地・快適性」 8.4%
5位：「車両の状態・品質」 7.7%
今回の調査結果によれば、車種選びを左右するのは、「見た目・デザイン」が大きなポイントになるようですね。
また、約18％が「燃費・維持費」、約10％が「車体価格」を選択。この結果からも、購入時は、車体価格よりも燃費や維持費を重視する傾向があることがわかります。
きっと、長期的な費用を考えると、車両価格が多少かかっても、燃費や維持費がかさまないモデルのほうが結果的には経済的と考える人も多いのでしょう。
ちなみに、今回の調査では、「購入する際に外せない装備」を上位3つまで回答してもらったそうです。
結果は、1位に41%で「ドライブレコーダー」がランクイン。2位には38.3%で「キーレスエントリー・スマートキー」、3位には37.2%で「カーナビ」が入ったそうです。装備についても、定番のアイテムが高い人気を誇っているようですね。
いかがでしたか？ これからクルマの購入や買い替えを検討している人は、クルマ選びの参考にしてみて下さい。
（文：平塚 直樹）
