■「MQBEvo」プラットフォームの進化系採用で初のフルエレクトリック化へ
フォルクスワーゲン(VW)のコンパクト・クロスオーバーSUV「ティグアン」次期型の初期プロトタイプを初めて捉えました。
第1世代のティグアンは2008年に導入、2011年の大幅改良を経て、2016年に現行型となる第2世代へバトンタッチされました。2020年には「eHyrid」の追加や大幅改良がなされ、いよいよ3代目へ世代交代されます。
スカンジナビアで捉えたプロトタイプは、「ティグアン オールスペース」のテストミュールで、開発初期段階であることがわかります。
ただし、Bピラーとドアの部分がストレッチされており、車軸間に巨大なバッテリーパックが積まれている可能性がありそうです。
後部ではエキゾーストシステムが見当たらないほか、カメラマンによると「EVの典型的なノイズレス」を確認、初のフルエレクトリックバージョンと見て間違いないでしょう。
現段階でEVスペックやデザインは不明ですが、市販型では専用の「MEB」アーキテクチャではなく「MQBEvo」プラットフォームの進化系に基づくと見られており、全幅のLEDヘッドライト、テールライト、丸みを帯びたシルエットなど、おそらく「ID」ファミリーからいくつかのデザインを継承すると予想されます。
キャビン内では、フルデジタル化されたコクピットを持ち、高度なヘッドアップディスプレイを装備したダッシュボードが期待できそうです。
VWは2026年までに売上高の25%をEVが占めると予想しており、2030年代に完全なEVメーカーとなる前に、もう1世代はマイルドハイブリッドやプラグインハイブリッドと併売されることになります。
ティグアン次期型は2024年のデビューが予想されます。すでに世界のメーカーでは、既存人気モデルの次期型にEVバージョンを計画しており、いよいよ本格的EV時代へ突入となりそうです。