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■NEXT50改革初年度 新フォーマットでのレースが始動した
●第1戦は平川亮選手が予選3位から優勝!
「スーパーフォーミュラNEXT50」のプロジェクトがスタートした年でもある2022年、4月9日~10日に富士スピードウェイでスーパーフォーミュラ富士ラウンドが開催されました。9日土曜日が開幕の第1戦、10日の日曜日が第2戦として設定されており、それぞれのレースでフルポイントが付与されることになったのが今年の新しいレースフォーマットの特徴です。
これまでも1大会で2レースということはありましたが、それぞれのレースでのポイントはハーフポイントとなり、順位に対してのポイントのアドヴァンテージが低いというもので、今年の新フォーマットではこの部分が改善され、1大会2レース開催でもフルポイントが付与されることで、選手たちのモチベーションのアップにつながっているようです。
9日の開幕戦を制したのは平川亮選手。平川選手は今シーズンのメインの舞台をWEC世界耐久選手権としているためにSUPER GTへの参戦はありませんが、今のところの予定であればスーパーフォーミュラは全戦参戦できるとのこと。
平川選手は開幕戦で予選3位でしたが、ポールポジションだった笹原右京選手がスタートで失敗、そこを追い越して一気に前に出ることでトップとなり、そのまま逃げ切って優勝となりました。
開幕戦終了の段階で平川選手は優勝ポイント20点+予選3位ポイント1点の21点を獲得しています。
●第2戦は野尻智紀選手がポールtoウィン!
そして翌日の4月10日に行われた第2戦では野尻智紀選手がポールポジションを獲得。
一方、前日に優勝した平川選手は10日の予選が振るわずに8位からのスタートになってしまいました。
スタート直後に2台を抜いて6位に浮上したところで、平川選手に有利に働くアクシデントがダンロップコーナーで起こったのです。
DOCOMO TEAM DANDELIONの牧野任祐選手がダンロップコーナーでスピンしリスタートができない状態となり、セーフティカー(SC)が導入されます。
SCのおかげでギャップが縮まった平川選手は、その後のレース展開で次々と前を抜き、2位にまで上り詰めていきます。
しかし、ポールポジションから逃げ切り体制を作っている野尻選手にはもう一つ追いつけずに2位でチェッカーを受けることとなりました。
優勝は野尻選手。開幕戦2位15ポイント+第2戦優勝20ポイント+ポールポジション3ポイントの計38ポイントを獲得。
開幕の富士ラウンドが終了した段階で野尻選手38ポイント、平川選手36ポイントという大量ポイントを獲得しています。野尻選手の38ポイントがどれだけ凄いかといえば、ランキング3位となった宮田莉朋選手が野尻選手の半分の19ポイントとなります。
1大会2レース開催となってもフルポイントであれば選手のモチベーションもアップして、平川選手のように6台抜きなどの面白い展開が期待できるようになりました。このあたりがまさに「ドライバーズファースト」を狙っているといえるのではないでしょうか。
次戦は4月23日~24日の鈴鹿サーキット。鈴鹿ではシングルレースでの開催となります。
(写真・文:松永 和浩)