喜劇王を称える「チャップリンデー」/日本初のWGPチャンプ片山敬済生まれる/名門ウィリアムズの設立者F・ウィリアムズ誕生【今日は何の日?4月16日】

■世界の喜劇王チャップリンが生まれた「チャップリンデー」

1989年4月16日、20世紀最大の喜劇俳優であり、映画監督でもあるチャールズ・チャップリンが英国ロンドンの寄席芸人の子として生まれました。「キッド」、「黄金狂時代」、「モダン・タイムス」、「ライムライト」など多数の名作を生み出しましたが、涙と笑いの中で表現された社会の矛盾に対する風刺が、今も時代を超えて愛され続けている理由ですね。

4月16日には、女優の小芝風花、サッカーの岡崎慎司、ロードレーサーの片山敬済、自動車評論家の国沢光宏、タレントの坂上二郎、F1コンストラクターのフランク・ウィリアムズ、喜劇王のチャールズ・チャップリンなどが生まれています。本日紹介するのは、片山敬済とフランク・ウィリアムズです。

●プリンスと呼ばれた日本初のWGPチャンピオン片山敬済が誕生

片山敬済 (引用:ヤマハHP)
片山敬済 (引用:ヤマハHP)

片山敬済は1951(昭和26)年4月16日、兵庫県に生まれました。神港学園高校生だった16歳の時に免許を取得し、ホンダCB450に乗り始めます。18歳でF1ドライバーを目指してジムカーナを始めますが、「4輪をやるならまず2輪から入れ」という先輩の助言を受けて、20歳からバイクレースを始めます。六甲山の街道レーサーからわずか3年の1974年には国内最高のセニアクラスまで昇りつめます。

ヤマハYZR500と片山敬済 (引用:ヤマハHP)
ヤマハYZR500と片山敬済 (引用:ヤマハHP)

1974年、当時契約していたヤマハから許可を得てWGP(現、MotoGP)に参戦。ただし万全な支援は受けられず、TZ250だけを貸与されて渡欧します。その年の3戦目、スウェーデンGPで初優勝を飾り、ランキング4位となったことを皮切りにその後もランキング上位を維持、1977年、WGP350ccクラスでヤマハTZ350を駆り、日本人初のチャンピオンに輝きました。その後ホンダに移籍して500ccクラスに参戦。1982年にはスウェーデンGPで優勝を果たします。

1986年に、自ら立ち上げたレーシングチームの監督をしながら、1990年から3年連続でパリダカにも参戦しました。現在は緊急災害対策バイクレスキューチーム「BERT」の代表理事として活躍しています。

●F1の名門ウィリアムズチームを築き上げたフランク・ウィリアムズが誕生

フランク・ウィリアムズは1942(昭和17)年4月16日、英国のオックスフォードシャー州で英国空軍のパイロットの父親と教師の母のもとに生まれました。16歳の頃、友人のジャガーに乗せてもらっているうちにクルマに魅了されます。ドライバーやメカニックを経験した後の1966年、食品雑貨の行商で蓄えた資金をもとに「フランク・ウィリアムズ・レーシングカーズ」を設立。その後、資金不足になりながらもF2やF3を中心に、F1にもスポット的に挑戦していました。

フランク・ウィリアムズ (C)Creative Commons
フランク・ウィリアムズ (C)Creative Commons
会話中のフランク・ウィリアムズ(右)(1981年)(C)Creative Commons
サーキットでのフランク・ウィリアムズ(右)(1981年)(C)Creative Commons

1977年、パトリック・ヘッドとともに「ウィリアムズ・グランプリ・エンジニアリング」を立ち上げ、本格的にF1へ参戦を開始。1979年にF1初優勝を飾り、1980年に初のコンストラクターズタイトルを獲得、翌年も連覇を果たします。

トヨタエンジン搭載のFW27 中嶋車
トヨタエンジンを搭載した2007年のF1マシンFW29 。中嶋一貴もドライブした

ウィリアムズは1980年代から1990年代にかけて、コンストラクターズタイトル9回、ドライバーズタイトルを7回獲得するという大成功を収めます。1986年に交通事故で下半身不随となるも不屈の闘志で復帰、“車イスの闘将”と呼ばれました。また1994年にはチームドライバーのアイルトン・セナを事故で失うという悲劇も経験しています。

2020年に経営不振などからチームを売却し、ウィリアムズは代表を辞任。その翌年2021年11月26日に、訃報が届きました。

毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかも知れません。

Mr.ソラン

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Mr. ソラン

某自動車メーカーで30年以上、自動車の研究開発に携わってきた経験を持ち、古い技術から最新の技術までをやさしく解説することをモットーに執筆中。もともとはエンジン屋で、失敗や挫折を繰り返しながら、さまざまなエンジンの開発にチャレンジしてきました。
EVや燃料電池の開発が加速する一方で、内燃機関の熱効率はどこまで上げられるのか、まだまだ頑張れるはず、と考えて日々精進しています。夢は、好きな車で、大好きなワンコと一緒に、日本中の世界遺産を見て回ることです。
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