外交官ナンバーや自衛隊ナンバーなどの特殊なナンバープレートの種類を調べてみた!

■皇室、外交官、自衛官など、特別な人の乗るクルマはナンバープレートも特別仕様

白地に緑で地域名やひらがな、そして数字で構成されるナンバープレートですが、中には青地のモノやアルファベットの使われているもの、はたまた数字だけで構成されているものなど、いろいろな種類があります。

今回は、街中で見かけたらちょっとレアでハッピーな気分になれる?、特殊なナンバープレートを紹介していきます。

●御料車用の丸いナンバープレート

さまざまなナンバー
天皇御料車。フロントグリル右隅に丸いナンバープレートが見えます

宮内庁に所管されている天皇御料車には、特別なナンバープレートが装着されます。天皇および皇族が乗車するための車両で、普段の移動ではなく、ご即位のパレードなど、お祝い事で目にする機会が多いです。

ナンバープレートは、銀色地に金文字で、上段に「皇」の字、下段に数字が記されており、文字は浮き出しの形をとっています。形は円形です。車両のグリル部分などに装着されており、一般的なナンバープレートの掲示位置とは異なります。

一般的なナンバープレートの掲示位置には、菊の御紋が取り付けられており、御料車にナンバープレートの掲示は無いように見えますが、よく見ると専用のバッジのようなナンバープレートが付いているのです。

●青色のナンバーは外交官車両

外交官ナンバー
青地に漢字一文字が頭にくる外交官ナンバー(画像はイメージです)

青地に白、もしくはその反対色になっているナンバープレートもあります。外交官車両のナンバープレートで、こちらは外務省が発行します。

四桁から五桁の数字で表記され、数字の前には「外」・「代」・「領」と漢字が記載されているナンバープレートです。それぞれ、外交団、代表部、領事団用のナンバープレートであり、数字は各国に割り振られた番号と、整理番号で構成されています。

また、このナンバーを付けた車両は、外交特権で日本の法律の適用対象外であり、自動車税の納付義務もありません。

●自衛隊の車両も特別なナンバー

自衛隊ナンバー
数字だけで所属やどのように使われるかがわかる自衛隊のクルマ(写真:陸上自衛隊HPより)

日常的な演習から、災害発生時の応援など、自衛隊のクルマを見かける機会は多くあります。高速道路を連なって走る姿が印象的ですが、よく見ると、自衛隊のクルマのナンバープレートは、管轄地やひらがなが無く、数字だけで構成されているのですが、ご存知でしょうか?

自衛隊の車両は、自衛隊法114条により、道路運送車両法の適用外となります。そのため、独自のナンバーが取り付けられているのです。ナンバープレートは白地、数字が6つ記載されています。

最初の二桁の数字は、品名や物品管理区分(所属)などを示します。たとえば01~03は小型トラック、20~37は大型トラックを指し、99まで使用されています。また、車両の多くは陸上自衛隊の所属ですが、海上自衛隊では39~43を使用し、44~49は航空自衛隊の車両であることを表記しているのです。

走っているクルマのナンバーで、どこの所属かわかったら、あなたはもう自衛隊車両マスターですね。

●ひらがな部分にアルファベットがあるぞ、駐留米軍私有車両

米軍車両
駐留米軍の車両では、ひらがなの代わりにアルファベットが使われます。(画像はイメージです。)

一般ナンバーと同じ形式ですが、ひらがなの部分がローマ字に変わっているものがあります。駐留米軍私有車両等に付与されるナンバープレートです。ローマ字はE・H・K・M・T・Yが用意され、米軍所有の業務用車から一時輸入車、軍人私有車を意味します。

EHKMは米軍所有の業務用車両のため非課税、T・Yは一時輸入や軍人私有車のため課税されるクルマです。また、日本国籍を持たない外国人が登録したクルマには、ひらがなの「よ」が付与されます。


特別なクルマたちの特別なナンバープレートを紹介してきました。

普段見かける白や緑、黄色や黒以外にも、いろいろなナンバープレートが設定されています。よく見かけるモノから、激レアの車両まで様々です。

外に出かけた時には、少し周りを見渡して、クルマのナンバープレートに注目してみてはいかがでしょうか。文字や数字でしか表せないナンバープレートだからこその工夫が、いろいろなところから見えてきます。

(文:佐々木 亘

この記事の著者

佐々木亘 近影

佐々木亘

大学卒業後、銀行員になるも3年で退職し、大好きだった車の世界へ足を踏み入れました。自動車ディーラー営業マンへ転職し、レクサス・セールスコンサルタントとして自動車販売の現場に7年間従事します。
現在はフリーライターとして独立し、金融業と自動車ディーラーでの経験を活かして活動中です。車にまつわる金融・保険・法規などの、小難しいテーマを噛み砕き、わかりやすい情報へと変換して発信することを心がけています。常にエンドユーザーの目線に立った、役立つ情報を届けていきたいと思います。
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