■最高評価は、26モデルのSUVのうち、SUBARUアセントとフォレスターのみが獲得
以前お伝えしたように、米国の自動車アセスメントで高い評価を得ているSUBARU。同社はこのほど、シートベルトリマインダー評価プログラムにおいて、アセントとフォレスター(ともに米国仕様)が最高評価を獲得したと明らかにしました。
今回の評価プログラムは、米国のIIHS(Insurance Institute for Highway Safety/道路安全保険協会)が、自動車メーカーにシートベルトリマインダーの改良を促すため新設した「シートベルトリマインダー評価プログラム」です。
同プログラムは、警告音の音量や継続時間、警告のタイミングなどの指標に基づき、シートベルトリマインダーを「Good」、「Acceptable」、「Marginal」、「Poor」の4段階で評価されるものです。
最高評価の「Good」を獲得するためには、時速6マイル(時速約10km/h)以上で走行しているにもかかわらず、前席乗員がシートベルトを装着していないこと、もしくは2列目乗員が装着していたシートベルトを外したことをシステムが検知した際に、警告音に加えて、メーターパネルや頭上パネル、センターコンソールに配置された警告灯を使い、ベルト非装着を知らせることが求められるそうです。
警告音は、車内騒音の中でも十分に聞こえることが必要です。
前席乗員がいるにもかかわらずシートベルトが装着されていない場合は、警告表示および警告音が90秒以上継続することも必要。また、2列目座席のシートベルトが一度装着された後に外された場合、リマインダーは30秒以上継続する必要があります。ほかにも、2列目座席は、ドライバーが車両を始動した際に警告表示を出すことも要求されます。
今回、評価を受けた26車種のSUVモデルのうち、スバル アセントとフォレスターの2モデルのみが最高評価の「Good」を獲得。
両モデルは、テスト速度において、人間の耳が周囲の車両の騒音と比較して約4倍大きく聞き取れる警告音を備えています。この警告音がベルトを装着するまで継続するほか、前席と後席両方に求められるその他すべての要件も満たしたそうです。
米国では、シートベルトリマインダーは、4秒から8秒間続く警告音に加えて、運転席のシートベルトが装着されていない際は、60秒以上警告表示が点灯する必要があると規定されています。
IIHSの調査によれば、より気がつきやすく、持続するリマインダーを使うことで、シートベルトの装着が習慣化していない人の装着率が最大で34%増加し、年間推定1,500人の死亡を防ぐことができるとされています。
一般的に、衝突安全性能は、シートベルトの装着を前提としています。日本でも後席のシートベルト装着率は、前席ほど高くないというデータもあるようです。タクシーやバスも含めて、乗車したらまずはシートベルトの正しい装着が欠かせません。
(塚田 勝弘)