11年連続!ヤマハのスポーツバイク「YZF-R7」や「MT-09」、水上バイク「スーパージェット」が世界的デザイン賞レッド・ドッド・アワードを獲得

■世界的デザイン賞を11年連続で獲得

映画界では、アメリカのアカデミー賞が発表され、「ドライブ・マイ・カー」が日本映画として13年ぶりに国際長編映画賞を受賞して話題となっていますが、バイクなどのプロダクトデザイン分野でも、ヤマハ発動機(以下、ヤマハ)が世界的アワードを受賞しました。

ヤマハのYZF-R7・MT-09・スーパージェットがレッド・ドット・アワード受賞
ヤマハ・YZF-R7

ヤマハは、3月31日(木)、世界的に権威があるドイツの「Red Dot Award(レッド・ドット・アワード)」のプロダクトデザイン2022を、同社のスポーツバイク「YZF-R7」や「MT-09」、水上バイク「スーパージェット」の3モデルが受賞したことを発表しました。

ヤマハが同賞を受賞したのは、2012年から11年連続。昔から定評がある「デザインのヤマハ」を見事に世界で証明したことになります。

●ミドルスポーツのYZF-R7が受賞

レッド・ドット・アワードとは、ドイツのノルトライン・ヴェストファーレン・デザインセンター(Design Zentrum Nordrhein Westfalen)が1955年から主催しているもので、世界三大デザイン賞と呼ばれるほど権威があるアワードとして知られています。

ヤマハは、2012年から連続でこの賞を獲得。ちなみに、最初に受賞したのは、500cc・並列2気筒エンジンを搭載したスポーツスクーターの「XP500 TMAX」だったそうです。

今回受賞したヤマハ製品は、まず、2021年12月に発売されたばかりのYZF-R7。同社のスーパースポーツ「YZF-Rシリーズ」のミドルウェイトモデルです。

ヤマハのYZF-R7・MT-09・スーパージェットがレッド・ドット・アワード受賞
YZF-R7のサイドビュー

ネイキッドモデルの「MT-07」に搭載する700cc・2気筒エンジンや車体をベースに、フラッグシップの「YZF-R1」を彷彿とさせるフォルムを実現。空力性能を最大化するエアマネジメントカウル、M字ダクトや2眼ポジションランプなどにより、スーパースポーツらしいアグレッシブなスタイルを演出します。

ヤマハのYZF-R7・MT-09・スーパージェットがレッド・ドット・アワード受賞
YZF-R7のエンジン

加えて、シャープなハンドリングや倒立式フロントサスペンション、減速時に過度なエンジンブレーキの発生を抑止するA&S(アシスト&スリッパー)クラッチなども装備し、高揚感あるスポーティーな走りが魅力です。

●ネイキッドモデルMT-09も栄冠

受賞したもう1台のバイクは、ネイキッドスポーツのMT-09。ヤマハが2014年から発売している900ccの3気筒エンジンを搭載したモデルです。

ヤマハのYZF-R7・MT-09・スーパージェットがレッド・ドット・アワード受賞
ヤマハ・MT-09

今回アワードを獲得したのは、フルモデルチェンジを受け2021年7月に発売された最新モデル。独自の 「SPINFORGED WHEEL(スピンフォージド・ホイール)」技術による軽量ホイール、軽量CFアルミダイキャスト製の新フレームなど、随所にヤマハの最新技術を投入し、従来モデル比4kgの軽量化を実現。

ヤマハのYZF-R7・MT-09・スーパージェットがレッド・ドット・アワード受賞
MT-09のホイール

排気・吸気を独自に設計・チューニングし、トルク感・加速感を演出したサウンドデザイン、部品そのものの機能美を表現したエクステリアデザインも特徴です。

今回は、ほかにも水上バイクのスーパージェットも受賞しています。これは、2021年に30年ぶりのフルモデルチェンジを受けた1人乗りスタンドアップモデル。

ヤマハのYZF-R7・MT-09・スーパージェットがレッド・ドット・アワード受賞
ヤマハ・スーパージェット

現行の排ガス規制に対応した4ストローク3気筒エンジンを搭載し、レースを想起させる先鋭的なデザインとフロントワイドの艇体ハル形状が特徴です。

また、体格や好みに合わせたハンドル調整機能、拡張したフットトレイ、エンジン抑制モードなどが備わっています。

ヤマハは、従来から同社の伝統である機能とデザインの両立を大切にしてきたメーカー。それが一般ユーザーから評価され、前述のように「デザインのヤマハ」と呼ばれています。それが、世界でも認められていることが、今回の受賞でよく分かります。

さて、来年も同アワードを受賞し、連続記録を伸ばすことができるか? 今から期待したいところですね。

(文:平塚 直樹

この記事の著者

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平塚 直樹

自動車系の出版社3社を渡り歩き、流れ流れて今に至る「漂流」系フリーライター。実は、クリッカー運営母体の三栄にも在籍経験があり、10年前のクリッカー「創刊」時は、ちょっとエロい(?)カスタムカー雑誌の編集長をやっておりました。
現在は、WEBメディアをメインに紙媒体を少々、車選びやお役立ち情報、自動運転などの最新テクノロジーなどを中心に執筆しています。元々好きなバイクや最近気になるドローンなどにも進出中!
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