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■サイドウォールはタイヤの戸籍謄本だ!
タイヤのサイドウォールにはさまざまな数値や記号、マークなどが記載されています。その数値は何を示し、どんな種類があるのでしょう。今回は、タイヤのサイドウォールの謎について解説しましょう。
タイヤの文字が書いてある部分がサイドウォールサイドウォールにはメーカー名やタイヤのブランド名、そしてデザインとしても模様などが刻印されていますが、その他にも数多くの情報が含まれています。
●まずはタイヤサイズを理解しよう
まずなんといっても大切なのがサイズです。一般的なタイヤのサイズは『195/60R16 91S』などと表記されています。この数値とアルファベットは次のような意味があります。
【『195/60R16 91S』の意味しているもの】
・195→トレッド幅が195mm
・60→扁平率が60%
・R→ラジアル構造
・16→対応ホイール(つまりタイヤの内径)が16インチ
・91→荷重指数(ロードインデックス)が91
・S→スピードレンジ(速度記号)がS
以下にトレッド幅、対応ホイール以外の用語を説明します。
・扁平率:トレッド幅に対するタイヤの高さ(厚み)の比率。偏平率60%の場合、トレッド幅が195mmなら高さ(厚み)は約117mmということになります。
・ラジアル構造:タイヤの内部構造のことです。現在の乗用車用タイヤはほとんどがこの構造です
・荷重指数:そのタイヤが耐えられる最大負荷能力を示す記号 91は615kg
・スピードレンジ(速度記号):そのタイヤが対応する最高速度。Hは210km/h
※速度記号の後ろに「XL」という記号が付く場合は、指定空気圧とすることで荷重指数を高めることができるエクストラロードというタイプのタイヤになります。
●摩耗具合や生産年週も分かる!
その他に記載されているものの代表的な例は以下があります。
・回転方向→方向性トレッドを採用している場合は「ROTATION」の表記と矢印が記載されています。
・内側、外側表示表示→非対称パターンタイヤで内側と外側の指定がある場合は「INSIDE」、「OUTSIDE」の記載があります。
・スリップサイン(ウエア・インジケーター)→「▲」の印がある部分に対応するトレッド部分の溝が浅くなっていて、残り溝が1.6mmになると溝が途切れ、タイヤが使用限界であることを示します。
・プラットフォーム→ウインタータイヤにのみ表示されます。「⇒」(横ではなくトレッドに向かっています)印のある部分のトレッドの溝が浅くなっていて、残り溝が50%になるとスリップサインが現れるときのように溝が途切れます。この場合、ウインタータイヤとしての使用限界であることをしめしています。
・製造国名→Made in ●● で記載されることが多い
・製造年週→2210とあれば2022年の第10週目の製造
・タイヤ生産工場コード→たとえば8Zなら横浜ゴムの尾道工場というように、各メーカーの工場に割り当てられています。
・M+Sマーク→泥道や雪路面に対応するもの「M&S」と表されることもあります。
・スノーフレークマーク→山のイラストのなかに雪の結晶のイラストが描かれたもので、M+Sタイヤに追加で記載されます。M+S表記だけのタイヤでは通行不可な冬用タイヤ規制時も使用できます。
・自動車メーカー承認タイヤマーク→各メーカーが自社ブランドのクルマへのマッチングを検証し承認したタイヤに付けられます。BMWの場合は「☆」、メルセデス・ベンツの場合は「MO」や「MOE」など、各自動車メーカーによって異なります。
(文・諸星 陽一/写真:角田 伸幸 )
※この記事は2022年3月25日に再編集しました。
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