■ダカールラリーを2連覇したレジェンドの増岡 浩が総監督に
三菱自動車のモータースポーツといえば、WRCやダカールラリーに代表されるラリーのイメージを思い浮かべる方が多いでしょう。「ラリーアート」ブランドのパーツ販売も始まっています。
三菱自動車は、同社が技術支援する「チーム三菱ラリーアート」が「アジアクロスカントリーラリー」に、トライトンで参戦すると発表しました。
1tピックアップトラックのトライトンは、同社の世界戦略車で、一部の国・地域ではL200の車名で販売されています。
「チーム三菱ラリーアート」は、タイのタント・スポーツが運営するプライベートチームで、2002~2003年にダカールラリーを2連覇した三菱自動車の理事で広報部チーフエキスパートの増岡 浩氏を総監督に迎えるそうです。
なお、増岡氏は、第一車両技術開発本部 システム実験部 担当部長、ラリーアートビジネス推進室 担当部長という肩書きでもあります。アジアクロスカントリーラリーは、国際自動車連盟が公認するクロスカントリーラリー。
今回は、2022年8月6日(土)~12日(金)に開催される予定です。タイが主なステージで、アセアン特有の高温多湿な気候と山岳や密林を中心とした過酷なオフロードコース。
三菱自動車は、同ラリーを通じて得た技術情報をクルマづくりにフィードバックし、堅牢なボディとシャシーをはじめ、優れた操縦安定性と悪路走破性といった同社の強みをさらに向上したいとしています。
チーム三菱ラリーアートの増岡 浩総監督は
「弊社は長年にわたり世界ラリー選手権やダカールラリーなどに参戦し、それぞれで頂点を極め、どんな天候や道でも安心して楽しめる三菱自動車らしい走りを実現させてきました。今回の技術支援という形でのアジアクロスカントリーラリーへの挑戦は、アセアンでの主力商品であるピックアップトラックやクロスカントリーSUVの商品強化につながる活動です。ファンの皆様のご期待に沿えるよう、しっかりと準備をすすめてまいりますのでご期待下さい」
とコメントしています。
三菱は、2021年11月にラリーアートブランドを復活させ、タイでは専用パーツを装着した特別仕様車をリリース。日本でも3月17日にアクセサリーパーツの販売をスタートしたばかりです。
今回、チーム三菱ラリーアートへの技術支援を通じてモータースポーツ活動に参画することで、同社のクルマづくりにかける情熱や楽しさを発信するとしています。今回は、技術支援という形ですが、チーム名からも分かるように、本腰を入れてのラリー復活ともいえそうです。
同社の技術やレジェンドといえる増岡氏の経験が同ラリーはもちろん、ひいては市販車にフィードバックされることが期待されます。
(塚田勝弘)