カワサキのスーパーチャージャー付き大型ツアラー「ニンジャH2 SX/SE」に2022年モデルが登場! レーダーセンサー搭載で運転支援を強化

■ACCや衝突警告などを新装備

カワサキの高性能スポーツツアラー「ニンジャH2 SX」シリーズに2022年モデルが登場しました!

ニンジャH2 SXの2022年モデル
カワサキ・ニンジャH2 SX

独自のスーパーチャージャー付き998cc・並列4気筒エンジン(スーパーチャージドエンジン)を搭載し、最大出力200ps(ラムエア加圧時210ps)もの大パワーを発揮しながらも、ロングツーリングのための快適性も追求したのがこのモデル。

新型では、新たにレーダーセンサーを搭載するボッシュ社製「ARAS(アドバンスト・ライダー・アシスタンス・システム)」の採用などで、高速道路など多様な状況下での運転支援機能を充実させ、より安全性が向上しているのが注目です。

●電子制御サスペンションも採用

ニンジャH2 SXは、前述の通りスーパーチャージドエンジン、つまり過給システムのスーパーチャージャーが付いたハイパワーなスポーツツアラーモデルです。

ニンジャH2 SXの2022年モデル
ニンジャH2 SX/SEのスーパーチャージドエンジン

このエンジンは、元々カワサキ製スポーツモデルのフラッグシップともいえる、最高出力231ps(ラムエア過給時242ps)もの強大なパワーを持つフルカウルモデル「ニンジャH2」に搭載されていたもの。

ニンジャH2 SXは、それをベースにアップライトなポジションや優れたウインドプロテクション性能を持つカウリングなどの装備により、長距離ツーリングでの快適性も追求した仕様です。

ニンジャH2 SXの2022年モデル
カワサキ・ニンジャH2カーボン

ラインナップには、スタンダード仕様のニンジャH2 SXと、上級バージョンのニンジャH2 SX SEを設定します。

特に、ニンジャH2 SX SEには、路面および走行状況に0.001秒という非常に速い反応速度で適応し、減衰力を最適化する独自のセミアクティブサスペンション「KECS」を採用。

KECSには、路面の凹凸に応じてショックアブソーバー内の減衰力を自動調整する機能、ショーワのスカイフック式EERA(電子制御ライドアジャスト)テクノロジーも搭載し、路面からの衝撃などを最小限にし、高い走行安定性を実現します。

ニンジャH2 SXの2022年モデル
ニンジャH2 SX SEに採用されているセミアクティブサスペンション「KECS」

また、ブレンボ社の最上級モデル「Stylema」モノブロックキャリパーの採用で、優れた制動能力も発揮。スタンダード仕様と比べ、より走りや快適性を充実させているのが特徴です。

ちなみに、ニンジャH2シリーズには、ニンジャH2 SXと同じ200psを発揮するスーパーチャージドエンジンを搭載したネイキッドモデル「Z H2/SE」もあり、豊富なラインアップを誇っています。

●3つの運転支援機能を搭載

新型のニンジャH2 SXとニンジャH2 SX SEでは、先述した通り、ボッシュ社製「ARAS(アドバンスト・ライダー・アシスタンス・システム)」を採していることが大きな注目点です。

このシステムは、車体の前後に搭載されたレーダーセンサーが周囲を検知し、以下3つの運転支援機能を実現します。

ニンジャH2 SXの2022年モデル
ARAS(アドバンスト・ライダー・アシスタンス・システム)

1.ACC(アダプティブクルーズコントロール)
ミリ波レーダーを使用した前方レーダーセンサーが、走行車線上をスキャン。ライダーが設定した速度を維持しつつ、前走車との適切な車間距離を保つように車速を調整する機能

2.FCW(フォワードコリジョンワーニング/前方衝突警告)
先行車と衝突する危険性がある場合に、インストゥルメントパネル上部の赤色LEDランプが点滅してライダーに警告する機能

3.BSD(ブラインドスポットディティクション / 死角検知)
後方のレーダーセンサーが周囲を監視、ライダーの死角に接近する車両の存在を検知し警告する機能

ニンジャH2 SXの2022年モデル
フロントカウルには、ヘッドライト下にレーダーセンサーも装備

なお、ARASのACCは4輪車用システムとは異なり、ギヤごとに設定された一定の速度以下になるとシステムを解除します。そのため、停止時はライダー自身のブレーキ操作が必要です。また、前走者が急に減速、停止した場合も同様にライダー自身のブレーキ操作が必要となります。

つまり、最近のクルマに搭載されることも増えてきた「全車速追従機能付きACC」と違い、停止時はちゃんとブレーキ操作が必要ということですね。

バイクでも搭載モデルが最近増えているACCは、とても便利な機能ですが、あくまで疲労軽減などを目的とする運転サポート機能。過信は禁物ということですね。

●新たにスマホアプリも用意

ほかにも、新型には、停止時に、ライダーのブレーキ入力無しでもブレーキ効力を維持する「VHA(ビークルホールドアシスト)」を採用。

ニンジャH2 SXの2022年モデル
VHA(ビークルホールドアシスト)

また、急ブレーキ時にブレーキランプを点滅させることで、後続車に急減速を知らせる「ESS(エマージェンシーストップシグナル)」も装備するなど、より安全機能の向上が図られています。

加えて、インストゥルメントパネルには、大きく見やすい6.5インチのフルカラーTFT液晶スクリーンを採用。従来からのスマートフォン連携に加え、新しいインフォテイメントアプリ「Kawasaki SPIN」も用意します。

ニンジャH2 SXの2022年モデル
インフォテイメントアプリ「Kawasaki SPIN」を入れたスマホとの連携で、電話、音楽、ナビゲーションなどのサードパーティ製アプリケーションを利用可能

このアプリは、電話、音楽、ナビゲーションなどのサードパーティ製アプリケーションをバイクの液晶スクリーンに表示、操作することができるというもの。

キーを持って車両に近づくだけでメインスイッチやステアリングロックの操作が可能になる「KIPASS(キーパス)」なども用意し、ツーリング時はもちろん、普段使いでも高い実用性を誇ります。

価格(税込)は、ニンジャH2 SXが265万1000円、ニンジャH2 SX SEが297万円。発売日はいずれも2022年4月22日の予定です。

(文:平塚直樹

この記事の著者

平塚 直樹 近影

平塚 直樹

自動車系の出版社3社を渡り歩き、流れ流れて今に至る「漂流」系フリーライター。実は、クリッカー運営母体の三栄にも在籍経験があり、10年前のクリッカー「創刊」時は、ちょっとエロい(?)カスタムカー雑誌の編集長をやっておりました。
現在は、WEBメディアをメインに紙媒体を少々、車選びやお役立ち情報、自動運転などの最新テクノロジーなどを中心に執筆しています。元々好きなバイクや最近気になるドローンなどにも進出中!
続きを見る
閉じる