■トヨタの都会派SUV
「開放的ですごく気持ちがいいの!」と彼女。
何のことかと言えば、ガラスルーフだ。トヨタ・カローラクロスには開口面積の大きなガラスルーフがオプションとして用意され、ボクはそれを選んでいる。
だから助手席から上を見上げると、青空が見えて開放的だ。夜は、都会を走っている時はビルが作る夜景が、郊外を走っている時は星空だって見えることもある。
開放感をもたらしてくれるだけでなく、頭上を風景に変えてくれるのがいい。
余談だけど、カローラクロスは世界中で売っているものの、このガラスルーフが用意されているのは現時点で日本仕様だけである。
日本仕様と言えば、カローラクロスの日本仕様は東南アジアや北米で売っている車両と顔つきが違う。海外向けはもっとグリルを大きくしたワイルドな顔つきで、トヨタによると「日本仕様はひときわ都会的な顔つき」なのだとか。
車体が小さいタイプから「ライズ」にはじまり、「ヤリスクロス」があって「C-HR」もあり、この「カローラクロス」を挟んで「RAV4」と「ハリアー」。さらには「ランドクルーザープラド」や頂点となる「ランドクルーザー(300系)」だってある。
●財布にも優しい!?
気が付けば、トヨタはフルラインSUVメーカーになっているのだ。その車種については「多すぎてよくわからない」という声もあるけれど、よくよく見るとハリアーまでは全長が約10cm刻みで作り分けられている。つまり、「ユーザーの好みに合わせて豊富な選択肢を用意している」という考え方が適切ではないだろうか。
ちなみに、カローラクロスがマツダ「CX-30」やホンダ「ヴェゼル」などのライバルに対して優位なのは、パッケージングと価格だ。
ラゲッジルームの容量はクラス最大級だからたくさん荷物が積め、ベーシックグレードで200万円を切る価格(ベーシックグレードで比較すると実質的に「ヤリスクロス」より10万円高いだけ)は見事。そんな「ユーザーフレンドリーな存在」はしっかりカローラなのだなと思う。
ちなみに、後席は「ヴェゼル」よりも狭い。そこが唯一のウィークポイントかも。
「でも、2人でキャンプに出かけるのにはちょうどいいクルマだってことだよね?」(彼女)
そうそう。そういうことなのだよ。
(文:工藤 貴宏/今回の“彼女”:竹川由華/ヘア&メイク:塩野みのり/写真:ダン・アオキ)