■84kWhのバッテリーパックを積み、最大700km(435マイル)の航続を実現
社内コード「エアロB」と呼ばれ、フォルクスワーゲン(VW)が現在開発を進める新型フルエレクトリック・サルーン市販型の最新プロトタイプをカメラが捉えました。
スウェーデン北部の寒冷地テストに初めて持ち込まれたプロトタイプは、ディテールを完全にカモフラージュ。
5ドアのリフトバックのように見えるセダンは、フロントバンパーをはじめ、グリル、ヘッドライト、エアインテークなどすべてフェイクコンポーネントで固められています。
しかし、最終的には2019年ロサンゼルスモーターショーでワゴンとしてデビューした「ID SpaceVission」コンセプトからデザインのインスピレーションを得ることがわかっています。
市販型では、後輪駆動と全輪駆動バージョンの利用が可能なVWブランドの「MEB」プラットフォームに搭載され、シングルまたはデュアルモーターにより電力が提供されます。
噂によると84kWhのバッテリーパックを積み、WLTPテストサイクルで最大700km(435マイル)の航続を実現するといいます。
同社ではこの新型モデルを「革命的なプレミアムクラスのサルーン」になると語り、セダンのほかにシューティングブレークのボディスタイルも加えることがわかっているほか、パフォーマンス指向の「GTX」バリアントも噂され、実質的に「パサート」後継モデルとなります。
最終的なセダンの名称は不明。IDの名を使うなら「ID.6」となりますが、すでに中国市場の大型SUVで使われているため、これはありません。また社内コード「エアロB」がそのまま市販型に反映される可能性も低く、現段階で「ID.Aero」が最有力候補と噂されています。
市販型は2023年初頭までにデビューが予想されており、市場ではテスラ「モデル3」「ポールスター2」、ヒュンダイ「アイオニック6」などと競合することになるでしょう。