エアロパーツは公道走行可! AutoLaboのスーパー耐久レース参戦用ヤリスをチェック【東京オートサロン2022】

■スーパー耐久ST-5クラスは素のヤリスがベターな選択

東京オートサロン2022の東8ホール階段横に見慣れないヤリスが出展されていました。

AutoLabo RACING(仮)素ヤリス
AutoLabo RACING(仮)素ヤリス

AutoLaboが2022シーズンのスーパー耐久レースST-5クラスに参戦するためのマシンとして製作したのがこのヤリスです。

GRヤリスにしては見慣れないバンパーが装着されていますが、よく見るとリアにもドアがあります。そうです、このヤリスはGRではなく「素のヤリス」なのです。

スーパー耐久でヤリスと言えば、ST-2クラスのGRヤリスがお馴染みですが、ST-5クラスにも出られそうな1.5リッターのGRヤリスRSというグレードもあります。しかしRSはCVTのみの設定と、ホイールが5穴ということでスーパー耐久には向かないようです。

ST-5クラスのライバルは、NDロードスターも含めて全車が4穴ホイールです。素のヤリスは6段マニュアルシフトの設定と4穴ホイールということで、GRヤリスやRSよりもスーパー耐久に向いているといわれています。

特にホイールのボルトは1本多いだけで1台分のタイヤ交換の際は外すのに4本、つけるのに4本分が余計な作業となります。1本1秒かかるとして、ピット作業で8秒のロスとなりますから、これを走行でカバーするのは無理とも言えます。

AutoLabo RACING(仮)素ヤリス
AutoLabo RACING(仮)素ヤリス

そういった条件を考えると、ヤリスシリーズで素のヤリス以外のST-5クラス参戦の選択肢は無いとも言えます。AutoLaboはその素のヤリスを、スーパー耐久のレーシングカーとして仕立てきました。

●このエアロは公道走行可能。販売予定もある!

レース用の装備は、レースに出場する方以外は役に立たない情報なのでここでは割愛させていただきますが、注目したいのはこのエアロ!

スーパー耐久のエアロパーツは、取り付ける条件として公道走行が可能な車検対応であることが義務付けられています。車検対応でありながら空力面のギリギリを攻めていることで、スーパー耐久用のエアロパーツはかなり人気が高いジャンルとなっています。

AutoLabo RACING(仮)素ヤリス
AutoLabo RACING(仮)素ヤリス

AutoLabo RACING(仮)素ヤリスの特徴的なフロントバンパーとリアバンパーは、車検に通らないカナードなどは付いていませんが、風の通り道を綿密に計算して、バンパーの造形で空力改善をしていこうという本気モードのエアロです。

純正にちょっとアンダースポイラーを追加しました、というような半端なものではありません。

AutoLabo RACING(仮)素ヤリス
AutoLabo RACING(仮)素ヤリス

また、純正からかなり延長されたテールゲートのスポイラーは、純正のゲートスポイラーに被せるタイプで、その後端にはリヤスポイラーエクステンションという黒いゴム状のリッドが付いています。

AutoLabo RACING(仮)素ヤリス
AutoLabo RACING(仮)素ヤリス

このAutoLabo RACING(仮)素ヤリスのエアロは販売の予定があるとのことで、素のヤリスのオーナーの方々で本気のエアロが欲しいという方はぜひチェックしてみてください。

(写真・文:松永 和浩

この記事の著者

松永 和浩 近影

松永 和浩

1966年丙午生まれ。東京都出身。大学では教育学部なのに電機関連会社で電気工事の現場監督や電気自動車用充電インフラの開発などを担当する会社員から紆余曲折を経て、自動車メディアでライターやフォトグラファーとして活動することになって現在に至ります。
3年に2台のペースで中古車を買い替える中古車マニア。中古車をいかに安く手に入れ、手間をかけずに長く乗るかということばかり考えています。
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