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■2.0Lクリーンディーゼル(ISG)+4WDの「C 220 d 4MATIC オールテレイン」を設定
●Cクラス初のクロスオーバーSUVは最低地上高アップ
メルセデス・ベンツの主力モデルであるCクラスに、2022年1月18日、ステーションワゴン派生型クロスオーバーSUVの「オールテレイン」が加わり、同日発売されました。
ワゴンの積載性にSUV、4WDの走破性、ロードクリアランスを備えるオールテレイン。グレードは「C 220 d 4MATIC オールテレイン」で、4WDシステムの「4MATIC」が搭載されています。
ステーションワゴンに比べて最低地上高を約40mm高めることで、高い地上高とアイポイント、乗降のしやすさというSUVの利点を備えています。
パワートレーンは、2.0Lのクリーンディーゼル直列4気筒ターボエンジンの「OM654M」型を搭載。エンジンとトランスミッションの間に配置されるマイルドハイブリッドシステムの「ISG」により、瞬間的に最大で20PS(15kW)・208Nmのアシストが可能です。
分厚いトルクと高い省燃費性能が特徴のクリーンディーゼルエンジンに、電気による緻密なサポートが組み合わさり、よりスムーズな加速フィールと、燃費低減に寄与します。
組み合わされるトランスミッションは「9G-TRONICオートマチックトランスミッション」で、1速から9速までの変速比幅が広く、エンジン回転数が大幅に低減されることから、優れたエネルギー効率と快適性を実現します。
スイッチ操作1つでパワートレーンの特性を切り替えられる「DYNAMIC SELECT」の中に専用の「OFFROAD」「OFFROAD+」の2つのモードが加わっているのもオールテレインの特徴です。
「OFFROAD」では、トランスミッションがオフロードモードに切り替わり、雪道や悪路での走破性を向上。「OFFROAD+」では、急な下り坂での安定した走行をサポートするだけでなく、上り坂の途中で動けなくなった場合にはリバースを選ぶと安全に下ることができる機能も用意されています。
サスペンションは、フロントが4リンク式、リヤがマルチリンク式とCクラスと同じですが、最低地上高をステーションワゴンよりも約40mm高く設定。車高調整の必要がないオフロードの走破性とオンロードでの直進安定性や操縦性、乗り心地などを高い次元で成立させたセッティングになっているそうです。
●ブラックのホイールアーチカバーが引き立つ
エクステリアは、新型Cクラスのデザインに、SUVの力強さを印象づけるシングルルーバーのラジエーターグリルをはじめ、前後バンパーロア部のシルバークロームアンダーライドガードやブラックのホイールアーチカバーを採用することで、SUVらしさが強調されています。
足元には、専用の18インチ5スポークアルミホイールを用意。インテリアは先進性と上質感を兼ね備えた仕立てになっています。ダッシュボードが上下2つに分割され、アッパーは翼のような形状に、航空機エンジンのナセルを想わせる丸みをつけたやや横長の新デザインの角型エアアウトレットが配置されています。
また、コクピット感覚の設計になっているのも特徴。ダッシュボードと縦型の11 .9インチのメディアディスプレイを6度、ドライバー側に傾けたデザインが採用されています。
運転席に備わる12.3インチの大型コックピットディスプレイは、自立型でダッシュボード上部と大きなインテリアトリムの手前に浮かんでいるように見えます。
コックピットディスプレイとメディアディスプレイは、4つのスタイル(ジェントル、スポーティ、クラシック、オフロード)と3つのモード(ナビゲーション、アシスタンス、サービス)の中から好みや状況に応じて選択可能です。
Sクラスから採用されている最新の先進安全装備も用意。正確な車線維持を可能にする「アクティブステアリングアシスト」、ドライバーの急病時でも車両を安全に停止させる「アクティブエマージェンシーストップアシスト」、交差点での急な歩行者や自転車の飛び出しにも対応する「アクティブブレーキアシスト」などを採用。
そのほか、対話型インフォテインメントシステムの「MBUX」、拡張現実の「ARナビゲーション」、生体認証(指紋、声)によるシートポジションの設定なども可能になっています。
街乗りから高速道路の巡航、高い悪路走破性を備え、ワゴンと同等の積載性を備えるオールマイティなオールテレイン。Eクラスに加えて、より取り回ししやすいサイズのCクラスに初めて加わったことで、検討する方も多くなるはずです。
※上記写真には、日本仕様と異なる写真も含まれています。
●ボディサイズ:全長4760×全幅1840×全高1495mm
●「C 220 d 4MATIC オールテレイン」価格:796万円
(塚田勝弘)