■靴を滑りにくくする警視庁のライフハック
冬本番。各地で積雪のニュースが報じられています。雪が積もった場合、クルマの場合はオールシーズンタイヤやスタッドレスタイヤ、またはタイヤチェーンなどを装着していないと大事故となる場合がありますし、立ち往生で大渋滞など周りの交通に迷惑をかけてしまうこともあります。
クルマの場合はタイヤチェーンがありますが、人が歩くために履く靴の場合はどうでしょう。
雨天用の長靴や雪専用の靴であれば凍結路面でも滑りにくいものもありますが、ごく普通の革靴やスニーカーの場合は、凍結路面ではかなり滑りやすくなってしまいます。
気をつけて歩いてはいても滑ってしまうこと、転んでしまうこともありますし、凍結路面で転ぶと乾燥路面で転ぶよりも被害が大きくなる可能性もあります。
●「靴底に絆創膏」を実際に試してみたら・・・
そんな滑りやすくなってしまう靴を、簡単に滑りにくくする方法を警視庁警備部災害対策課の公式twitterが紹介しています。その方法が衝撃的に簡単すぎて驚いてしまいます。
雨の日濡れた路面で滑って転びそうになった経験があると思いますが身近なもので滑りにくくすることができます。それは靴底に絆創膏を貼る方法です。靴底のつま先とかかと付近に貼るだけで滑りにくくなります。水に濡れるとすぐに剥がれそうですが先日やってみたところ1日履いても剥がれませんでした。 pic.twitter.com/RNc67jKVKB
— 警視庁警備部災害対策課 (@MPD_bousai) June 28, 2018
なんと靴底に救急絆創膏を貼るだけ!あまりの簡単さに驚いた筆者は、さっそく試してみました。
使い古して靴底の凹凸が無くなってしまい、かなり滑りやすかったウォーキングシューズでさっそくトライ。
つま先とかかとに救急絆創膏を貼ります。たったこれだけ。
ただし、救急絆創膏はなるべく空気が入らないように貼り、凹凸のある部分はなるべく凹凸に沿うように貼っていきます。
そして、いざ凍結路面へ!
日中に日陰となっているところは完全なアイスバーンと化していて、少しでも気を抜くとあっという間に転倒します。日中にかなり怖い思いをした筆者は、使い古しのウォーキングシューズに救急絆創膏を貼ったもので同じ場所を歩いてみました。
気を遣いながら歩いていてもかなり怖い思いをした路面を、救急絆創膏を貼った靴では普通に近い感覚で歩くことが出来ました。
さすがに走ったりすれば転びそうにはなりますが、救急絆創膏を貼ったものと貼らないものでは、歩きやすさがかなり違います。なんで滑りにくくなるのか?その原理については警視庁のtwitterにも書いていないのでよくわかりません。
そのまま凍結路と雪が解けてアスファルトになった路面との両方が混在した2kmほどの道のりを歩きましたが、救急絆創膏は意外と剝がれていませんでした。剝がれにくさには個体差があると思いますので、あくまで参考としてください。
しかしスタッドレスタイヤを履いたクルマがどんな運転をしても絶対に安全とは言い切れないのと同じで、救急絆創膏を貼った靴であっても、やはり凍結路には気を遣いながら歩かなければなりません。あくまで補助的なものという感覚でご利用ください。
また、凍結路面を歩く際はつま先側に体重をかけながら歩くと、万が一に滑った際も前側に転ぶので受け身を取りやすくなります。
かかと側に体重をかけて歩くと、滑った際に後ろに転ぶので受け身が取り辛く、尻もちをついて脳震盪や後頭部を強打するなどのリスクが高まります。
不要不急の用事が無い限りは、大雪の日や路面が凍結している状態のときは外出しないのが一番の最善策だと思います。
※2022年1月8日の記事を2023年1月25日に再編集しました。
(写真・文:松永和浩)