ライト兄弟が初飛行/上野に日本初のモノレール/トヨタの3代目マークII登場!【今日は何の日?12月17日】

■ライト兄弟が初飛行に成功。上野動物園で日本初のモノレールが開業

ライト兄弟の初めての飛行風景(C)Creative Commons
ライト兄弟の初めての飛行風景(C)Creative Commons

1903(明治36)年12月17日、米国ノースカロライナ州キティホークの海岸で、ライト兄弟が人類初となる動力飛行機の飛行に成功しました。「フライヤー1号」と名付けた飛行機は、12PSの水冷4気筒エンジンを搭載、木製のプロペラが2枚、重量は70kgでした。最初の飛行では、弟のオービルが滞空時間12秒で36m、4回目には兄のウイルバーが59秒で260mの飛行に成功しました。兄弟はその2年後、38分(飛行距離45km)の飛行が可能な本格的な飛行機を完成させることになります。

上野モノレール(C)Creative Commons
上野モノレール(C)Creative Commons

いっぽう1957(昭和32)年のこの日、上野動物園内の東園と西園を結ぶ日本初となるモノレール、「上野モノレール」が開業しました。走行距離332m、所要時間1分30秒と短い運行でしたが、東京の道路混雑が深刻化するなか、将来の新しい都市交通機関の実証試験としての役割がありました。したがって動物園の遊戯施設でなく、鉄道事業法に基づく東京都交通局が運営する交通機関という位置づけでした。残念ながら老朽化に伴い、2019年をもって運行は休止となりました。開業以来ずっと黒字運営であったので、再開を希望する声が多いそうです。

さて、クルマ界の今日は何があったのでしょう?

●落ち着いた高級車に変貌したトヨタの3代目コロナマークIIがデビュー!

1976(昭和51)年のこの日、トヨタの3代目「コロナマークII」がデビューしました。1968年に中級車「コロナ」と高級車「クラウン」の中間層を狙って登場したのが、初代のコロナマークIIです。コロナから一気にクラウンに乗り換えるには、ハードルが高いと考えるユーザーがターゲットでした。

1976年にデビューした3代目コロナマークII。落ち着いたクラシカルな雰囲気が特徴
1976年にデビューした3代目コロナマークII。落ち着いたクラシカルな雰囲気が特徴
1972年にデビューした2代目マークII.。スポーティな雰囲気が特徴
1972年にデビューした2代目マークII.。スポーティな雰囲気が特徴

スポーティな雰囲気の2代目から一転、3代目コロナマークIIは、クラシカルな落ち着いた雰囲気に刷新。丸形ヘッドライトに独立したフロントグリルを持つ上品なフロントフェイス、インテリアもシックでシンプルなデザインに統一されました。フロントサスペンションはマクファーソン・ストラット式、リアは5リンク・リジッド式またはトレーリングアーム独立懸架式に変更され、より高級感のある乗り心地を実現しました。

1980年にデビューした4代目マークII。直線基調のピラードハードトップが特徴
1980年にデビューした4代目コロナマークII。直線基調のピラードハードトップが特徴

エンジンは2Lの直4と直6と、さらにそのEFI仕様がメインで、マークIIとしては初となる2.6L直6 SOHCエンジンも用意されました。トランスミッションは4速/5速MTと3速AT、駆動方式はFRでした。この世代からマークIIのフラグシップモデルでもある「グランデ」が登場しています。

3代目コロナマークIIは、コロナの大衆的なイメージから、上級モデルに完全に脱皮したモデルでした。マークIIはその後の4代目、5代目、6代目で、一世を風靡した「ハイソカー」ブームを巻き起こしますが、3代目はその布石となった重要なモデルだったのです。

毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかも知れません。

Mr.ソラン

この記事の著者

Mr. ソラン 近影

Mr. ソラン

某自動車メーカーで30年以上、自動車の研究開発に携わってきた経験を持ち、古い技術から最新の技術までをやさしく解説することをモットーに執筆中。もともとはエンジン屋で、失敗や挫折を繰り返しながら、さまざまなエンジンの開発にチャレンジしてきました。
EVや燃料電池の開発が加速する一方で、内燃機関の熱効率はどこまで上げられるのか、まだまだ頑張れるはず、と考えて日々精進しています。夢は、好きな車で、大好きなワンコと一緒に、日本中の世界遺産を見て回ることです。
続きを見る
閉じる