■欧州向け「スイスポ」は一足先にマイルドHV化
2017年9月に発売された4代目となる、スズキ「スイフトスポーツ(FF)」。
低速トルクを向上させたK14C型1.4L直4ターボエンジン(140ps/23.4kgm)搭載により出力向上を図るとともに、トランスミッションを先代のCVTから6AT仕様に変更。
MT仕様についてもローレシオ化することで加速性能を向上させています。歴代スイスポの生産は全数に渡り、静岡県牧之原市の相良工場が担当。
車体サイズは全長3,890mm×全幅1,735mm×全高1,500mm、ホイールベースが2,450mm。車両重量は6MTが970kg、6ATが990kgと、いずれも1tを切るなど軽量に抑えられています。
一方、2020年5月に改良された欧州向けスイフトスポーツには、K14C型に代わりK14D型エンジンを搭載。
CAFE規制に伴うCO2削減を目的に、リチウムイオンバッテリーとISG(Integrated・Starter・Generator)、およびコンバーターで構成される48VマイルドHVシステムが採用されています。
エンジンは圧縮比を向上、電動吸気VVT(可変バルタイ)やEGR(排気ガス再循環機構)採用により燃焼効率が高められており、129ps/24.0kgmを発生。これに13psのモーターアシストが加わります。
トランスミッションは欧州ユーザーの好みに合わせて6MTのみの設定。低速域からの加速性能が向上しており、NEDC複合サイクルで約16%の燃費向上と約15%のCO2排出量削減を実現しています。
●次期「スイスポ」は2023年夏にマイルドHV仕様で登場か?
そうしたなか、5代目となる次期「スイフト」の開発が進んでいるようです。
スイフトはこれまでも6年周期でモデルチェンジされており、現行モデルが2016年に発売されていることから、5代目スイフト(ベースモデル)は2022年に投入される見通し。
キープコンセプトにより、ボディサイズやエクステリアデザインに大きな変化は無いようですが、HEARTECT(ハーテクト)をさらに進化させた新開発プラットフォームをベースに、1.2LマイルドHVを搭載。
現行のレバー式パーキングブレーキに代わる、スズキ初の電気式パーキングブレーキ搭載により、渋滞時にも使用可能な全車速対応型アダプティブ・クルーズコントロールが装備される見通し。
そんなベースモデルに続いて登場する次期「スイスポ」は2023年夏頃の登場が予想されています。
1.4L直4ターボエンジンの出力を向上させて搭載するとともに、前述の現行欧州モデルと同様にマイルドHV化される見通しで、エンジン本体の圧縮比向上や電動吸気VVT、EGR採用などの改良が加えられるようです。
気になる車両価格は現行スイスポが各種予防安全装備(スズキセーフティサポート)を供えながらも201.7万円(6MT)と、比較的リーズナブルに設定されていることから、次期モデルについてもマイルドHV化による価格上昇が予想されるものの、200万円台前半までに抑えられる可能性が高そう。
車の基本性能(走る・曲がる・止まる)の高さから、日本国内のみならず世界的に人気のあるスズキの看板車種だけに、次期モデルに関する更なる詳報が待たれます。
【関連リンク】
スイフトスポーツ(現行モデル)
https://www.suzuki.co.jp/car/swiftsport/
スイフトスポーツハイブリッド(英国仕様)
https://cars.suzuki.co.uk/new-cars/swift-sport/