■フェラーリGT4Cルッソをベースとしたエレガントな2シーターV12クーペ
2021年11月11日、フェラーリはワンオフシリーズの最新作「フェラーリBR20」を発表しました。
BR20は、フェラーリが展開している「スペシャル・プロジェクト」と呼ばれるプログラムによって誕生したモデル。このプログラムはオーナーの要望に添った1台だけの「ワンオフ」と呼ばれるユニークなフェラーリを生み出すもの。
オーナーのアイデア出しから製造までの全プロセスには平均1年以上を要し、その間オーナーはデザインの評価や検証プロセスに密接に関わります。
今回発表されたBR20は、GTC4ルッソのプラットフォームをベースに開発されたV12エンジンを搭載した2シータークーペです。
外観デザインは410SAや500スーパーファストなどフェラーリの歴史に残るアイコニックな12気筒モデルの典型的なスタイリングテーマを取り入れています。
滑らかなファストバックスタイルのラインを、よりダイナミックなものとするために、2つのリアシートは取り外されています。全長はベース車より3cm長くなり、特徴的なリアのオーバーハングによってプロポーションを美しく強調するシルエットとなっています。
BR20 にはカーボンファイバー製のパーツがふんだんに使われ、四輪駆動モデルの先端的な動的特性とパワフルなパフォーマンスを主張しています。また、分厚い曲線的なサイドシルも、サイドボディ下部のダイナミズムを強め、フロントのホイールアーチに接するエアベントを強調しています。そして、BR20のために特別に作られた濃淡のあるダイヤモンド仕上げの20インチのホイールが足元を引き締めています。
BR20のインテリアは、オーナーの希望に従って色の組み合わせが行われ、濃淡2色のブラウンレザーとカーボンファイバーでトリミングされています。シートは、ヘリタジ・テスタ・ディ・モロというダークブラウンのレザーを使用し、前面には特別なパターンとシルバーのクロスステッチが施されています。
2シーター仕様となったBR20は、リアベンチとラゲッジデッキは、オークにカーボンファイバー製インサートがあしらわれており、これをフラットに折り畳むと奥行きのある荷室とドアハンドルが現れます。
フェラーリBR20は、既存モデルを優れた技術とユニークな方法で変貌させて、フェラーリの中核理念である革新と情熱をインスピレーションに、それにオマージュを捧げる1台として完成しました。
一体どんな人がオーナーなのかも気になりますが、車両本体価格はいくらぐらいなのでしょうか。非常に気になるとことです。
(文:萩原 文博/写真:フェラーリジャパン)