■高級モデル向け基盤「PPE」をポルシェと共有
アウディは10月に入り、2023年に発売を予定している新型EVクロスオーバーSUVの車名が「Q6 e-tron」になることをアナウンスしましたが、その最新の市販型プロトタイプをカメラが捉えました。
同ブランドは、4月に「e-tron」に続く電動SUV「Q4 e-tron」を発表しましたが、その上位モデルに位置するのが「Q6-e-tron」です。
Q4-e-tronではVWグループの「MEB」プラットフォームを採用しますが、Q6-e-tronではポルシェと共同開発した「PPE」(プレミアムプラットフォームエレクトリック)が適用されます。
PPEは、ポルシェ「タイカン」とアウディ「e-tron GT」に使用されている「J1」プラットフォームに基づいており、フルサイズの高級モデル向けに設計、サルーンやSUVの両方のボディスタイルにアジャストします。
ニュルブルクリンク開発センターで捉えた最新プロトタイプは、際立つショルダー、スリムなハイマウントLEDヘッドライト、緩やかに傾斜した空力ルーフライン、ワイドなリアアーチなどを装備。市販型では外形寸法はICEを搭載した「Q5」と同様になるといいます。
フロントエンドにはカバー付きシングルフレームグリルを装備、まだプロダクションテールライトは装着していませんが、ワイドフェンダーと傾斜したリアウィンドウシールドの組み合わせにより、非常にスポーティでアグレッシブな印象を与えています。
バッテリーパックの容量は100kWhで、レンジトッピングモデルではデュアル電気モーターを積み、システム合計476psを発揮。市販型ではアダプティブエアサスペンション、4輪ステアリング、トルクベクタリング技術も期待されています。
PPEプラットフォームは800ボルトの充電機能も組み込まれており、兄弟モデルとなるポルシェ「マカンEV」ともども最大350kWの速度で充電、1回の充電で500km以上の航続距離が可能となります。
キャビン内の様子は不明ですが、インテリアはQ4 e-tronといくつかの部分を共有すると予想され、10.25インチのデジタルインストルメントクラスタ、および10.1インチ、または11.6インチのインフォテイメントシステムが期待できると思われます。
アウディ現在、もう1台PPEを採用するモデルを開発しているとみられ、それが従来の動力を備える「A6セダン」の電動バージョン「A6 e-tron」で、今後数年間の間でデビューが予想されています。