新型アウトランダーPHEVのインテリアは、質感と先進性を大きく高めたインパネ、待望のサードシートの座り心地に注目

■段差のないフラットなラゲッジスペースで操作性を向上

三菱自動車の最上級SUVのアウトランダーPHEVは、新型になりエクステリアの存在感が大きく高まっています。

ここでは、内装をチェックしていきます。インテリアも従来型以上の上質感を備え、先進的なムードも漂います。

インパネは水平基調にすることで、車体姿勢の変化が分かりやすい「HORIZONTAL AXIS(ホリゾンタル・アクシス)」というコンセプトに基づき設計されています。

三菱アウトランダーPHEV
新型アウトランダーPHEVのインパネ

インパネ中央最上部にスマホ連携が可能な9インチディスプレイを配置し、右側に12.3インチフル液晶ドライバーディスプレイを用意。このドライバーディスプレイは、先進的な「エンハンスモード」とオーソドックスな2眼式の「クラシックモード」の切り替えが可能です。

三菱アウトランダー
新型アウトランダーPHEVのメーターディスプレイ

さらに、10.8インチの大型カラーヘッドアップディスプレイにより視線移動を抑制しながら、走行に必要な情報が得られます。

センターコンソールには、シフトレバーと7つのモードを用意するドライブモードセレクターを配置。操作系は見て分かる操作感にこだわり、「MITSUBISHI TOUCH(三菱タッチ)」を具現化。

セレクターレバーは、常にセンターに戻るジョイスティックタイプにすることで、操作性の向上が図られています。

三菱アウトランダーPHEV
新型アウトランダーPHEVのセレクターレバーまわり

オーディオでは、9スピーカー、パワーアンプ、ボックス型サブウーファーからなる「BOSEプレミアムサウンドシステム」もメーカーオプションで設定されます。そのほか、収納や装備では、Type-AおよびCのUSBポート、ワイヤレス充電機能、フロントシートバックポケットなどを用意。シートは厚みのあるフロントシートが印象的です。

三菱アウトランダーPHEV
新型アウトランダーPHEVのフロントシート

この1列目は2層ウレタン構造により座り心地がよく、特等席といえる仕上がりになっています。セカンドシートは、背もたれの天地高が先代よりも86mm高く、大柄な人でも身体をしっかり支える作りになっています。なお、身長171cmの筆者の場合、2列目頭上には、こぶし1つ半ほどの余裕があり、前席下に足が入るなど、頭上、足元空間の広さを実感できます。

三菱アウトランダーPHEV
PHEVに加わった待望のサードシート仕様の3列目

3列シート仕様のサードシートは、筆者だと頭が天井に付いてしまうのと、膝を抱えるような体育座りのような姿勢になり、完全に非常用という印象。いざという時に子どもなどを乗せる際に重宝するサードシートと割り切りたいところ。

シート地では、「P」と「G」グレードに、ブラック、グレーの本革シートがオプション設定されています。

ラゲッジスペースは、開口部床面をワイドにして段差を減らしたことで、使い勝手の向上が図られています。大型スーツケースが3個、9.5インチのゴルフバッグを4つトノカバー下に積載できるそう。

三菱アウトランダーPHEV
新型アウトランダーPHEVのラゲッジスペース(最大時)
三菱アウトランダーPHEV
2眼式の「クラシックモード」時のメーターディスプレイ

荷室容量は、サードシートを起こした状態で258L-284L、3列目収納時は634-646L、2列目と3列目の収納時(最大時)は、1373L-1390Lとなっています。

3列目に着座することがほとんどない、年に1、2度程度であれば、シート格納の手間や積載性を考慮して、2列仕様を選ぶのがおすすめです。

(文:塚田 勝弘/写真:井上 誠)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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