「EV度合い」を高めた新型アウトランダーPHEVは12月16日発売。待望の3列シートの広さは?

■価格は462万1100円~532万700円

三菱の初代アウトランダーPHEVは、世界初のプラグインハイブリッド車(PHEV)として、日本のみならず世界のPHEVをリードしてきました。日本、欧州、米国、オーストラリアで約30万台を販売してきた、同社の最上級モデルです。

三菱アウトランダーPHEV
新型の三菱アウトランダーPHEVが発表。発売に先駆けて先行受注も開始されている

今回発表された日本向けの新型アウトランダーは、プラグインハイブリッドEV(PHEV)のみとなっています。

ガソリンエンジン車は米国に導入されているので日本導入の可能性もゼロではないものの、現時点ではPHEVのみとなっています。発売日は12月16日(木)で、価格帯は462万1100円~532万円。先行受注は2021年10月28日から開始されています。

なお、発売までにオーダーすると4種類の「選べるオプションプレゼント」がもらえます。

三菱アウトランダーPHEV
新型アウトランダーPHEVのリヤビュー

●7人乗りは子ども専用?

新型アウトランダーPHEVのトピックスは、いくつも挙げられます。

パッケージングの面では、待望の3列シートの7人乗りが新たに設定されています。が、身長171cmの筆者が乗り込むと、頭が天井にぶつかってしまい、膝を抱えるようないわゆる「体育座り」のような姿勢になります。また、シートサイズも小さめ。

開発陣に伺うと、大人の日常的な乗車は想定していないようで、非常席として、あるいは子ども向けとして割り切って開発されているようです。

三菱アウトランダーPHEV
新型アウトランダーPHEVのインパネ

筆者も小学生の子どもが2人いますが、スポーツクラブへの送迎などでほかのお子さんも乗せる、といったシーンで重宝しそうです。なお、小柄なお年寄りでもスペース的には座れそうですが、乗降性を考えるとやはり子ども向けと割り切った方がよさそうです。

三菱アウトランダーPHEV
新型アウトランダーPHEVのセカンドシート
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新型アウトランダーPHEVの1列目シート

グレード展開は、運転支援技術と予防安全技術が用意されたベーシックな「M」(5人乗りのみ)、20インチホイールやコネクティッド機能など充実装備が魅力の「G」(5人乗り/7人乗り)、さらに専用の上質な内外装を備え、BOSE プレミアムサウンドシステムなどが標準装備された上級仕様の「P」(7人乗りのみ)の3グレードです。

価格は「M」が462万1100円、「G」の2列5人乗りが490万4900円。「G」の3列7人乗りが499万6200円。「P」が532万700円。価格面では、3列シート7人乗りの「G」が500万円を切ってきたのが見どころでしょう。

●新型アウトランダーPHEVは新時代の高級車へとアップ!

走りの面では新型プラットフォームとPHEVコンポーネントが刷新され、先代よりもさらにスムーズで、モーター駆動らしいトルクフルな加速感を得ています。

クローズドコースのミニサーキットで行われた試乗では、とくにスムーズな加減速、静粛性の高さ、乗り心地の良さが印象的で、限られた条件下とはいえ、新時代の高級車にふさわしい動的な質感を備えているのを実感できました。

三菱アウトランダーPHEV
新型アウトランダーPHEVのサードシート

EV航続距離も延長されています。フロントとリヤモーター、駆動用バッテリーの出力が約40%向上。これによりエンジンの出番(始動)が少なくなり、モーター駆動ならではのスムーズで静かな走りを得ているのが朗報です。

駆動方式は、ツインモーターによる4WDで、同社が誇る車両運動統合制御システム「S-AWC」によるハンドリングの良さも印象的で、背の高いSUVとは思えないライントレース性の高さが光ります。

さらに、駆動用バッテリーは総電力量が20kWhと大容量化され、EV走行換算距離(等価EVレンジ)は87km(WLTCモード)となっていて、日常の買い物や通勤などの大半をカバーできるなど、EV度が高まっているのも朗報です。

三菱アウトランダーPHEV
3列シート仕様のラゲッジスペース(最小時)

ほかにも、最先端の先進安全装備を搭載、100V AC1500Wにも対応し、アウトドアから災害時まで走る電源車として使えるほか、クルマと家をつなぎ相互電力供給が可能な「V2H」にも対応。キャンプを楽しみ、災害時にも備えておきたい人にとっては理想的なSUVといえそうです。

(文:塚田 勝弘/写真:井上 誠)