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■世界限定107台、アメリカ最古の「INDIAN MOTORCYCLE」が生み出したジャックダニエル・リミテッドエディションとは?
ジャックダニエル・リミテッドエディション……と言っても、テネシー・ウイスキーのことではありません。世界で限定107台のうちたった1台だけ日本にやってくる限定車、アメリカ最古のモーターサイクルカンパニー「INDIAN MOTORCYCLE」(=インディアン)が生産するアメリカン・バイクのことです。
●アメリカの魂を最も色濃く継承する
両者を結び付けたのは、世界最古というキーワード。インディアンは二輪車メーカーとして、ジャックダニエルは公認蒸留酒製造所として共に合衆国初の企業です。
「このリミテッドエディションもテネシーライウイスキーも、製品が革新的という共通のスピリットを持ち、古い殻を打ち破って世界トップレベルのクラフトマンシップを実現しているのです」と、同社が誇るだけあって狂おしいほどのアメリカンな1台です。
INDAN CHALLENGER DARK HORSEは、同社の数あるモデルの中で高い評価を受けています。これをベースに、サウスダコタ州のカスタムビルダー「KLOCK WERKS KUSTOM CYCLES」(=クロックワークス)が、限定車を手がけました。
リミテッドエディションは、フロントからリアに向かってゴールドとグリーンのラインが流れています。呼応するようにタンク下のシリンダーヘッドもゴールドで統一されています。
エンジンヘッドに挟まれたエアクリーナーカバーに輝くバッジには「ジャックダニエル ライ」の文字。これは、リミテッドエディションのために作られた製造ナンバー入りジャックダニエルバッジで、モンタナ・シルバースミスが作りました。モンタナ社はカウボーイが身に着けるレザーベルトのバックル、ウエスタンバックルの代名詞とも言われるブランドです。
さらにクランクカバーのインディアンの誇りを示す「インディアンヘッドドレス」も金色に統一。
Vツインのエンジン回りを見るだけで、3者のパートナーシップが金色の輝く。心憎い演出です。
●先進技術を惜しみなく投入
アメリカの魂を凝縮したリミテッドエディションには、モーターサイクルとしての最新のテクノロジーも投入されています。
水冷、108立方インチ。1770ccのパワープラスエンジンは、最高出力122馬力・最大トルク178Nm。
サスペンションメーカーFOXのプリロード電子制御式リアサスペンションが、クラストップレベルの性能を支えます。この電子制御式サスペンションは、後述する7インチディスプレイにパッセンジャーの有無、ライダーの体重を入力するだけで、適なライディングとハンドリングのための適切なプリロードを設定します。
フロントビューを印象づけるパスファインダーアダプティブLEDは、15個のLEDレンズを車体のバンク角にあわせてリアルタイムで調節し、車体がどんな角度で走行していても進行方向を照らし続けます。CHALLENGER DARK HORSEから受け継がれた先進技術です。
また、ライダーとのインターフェイスは7インチディスプレイを通して行います。Apple CarPlayに対応し、Bluetoothでスマホとつながります。
このディスプレイでは、INDIAN MOTORCYCLEサウンドシステムを操作することができます。フェアリング内とサドルバッグにスピーカーが装備され、このパワーバンドオーディオは通常のオーディオより50%アップした音量でライダーの快適なライディングをサポートします。
インディアン、ジャックダニエル、クロックワークスの3者による限定車生産は、今回のCHALLENGER DARK HORSEジャックダニエル・リミテッドエディションで6年目。
2017年から始まり、日本には、2019年モデルのScout Bobber、2020年モデルのSpringfieldのリミテッドエディションが輸入されています。2022年モデルとなるCHALLENGER DARK HORSEジャックダニエル・リミテッドエディションは、同社のラインナップでもフラッグシップとなるものです。
全国のINDIAN Motorcycleディーラーで11月30日まで受け付け、12月3日に、国内たった1人の当選者を発表。2022年春に納品予定です。
(文:中島 みなみ/写真提供:Indian Motorcycle)