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■WSBK唯一の日本人ライダー
ヤマハは、10月11日、市販車ベースの世界最高峰2輪レース「WSBK(スーパーバイク世界選手権)」の2021年シーズンに参戦している野左根航汰選手が、2022年も同選手権に継続して参戦することを発表。
加えて、日本人として唯一、同シリーズで闘う野左根選手の挑戦を再びサポートすることを明らかにしました。
●2021年から世界初挑戦
野左根航汰選手は千葉県出身のレーシングライダーで、1995年生まれの25歳。2010年に国内最高峰の全日本ロードレース選手権への参戦を開始し、2020年には最高峰クラス「JSB1000」で初のチャンピオンも獲得。
2021年からは新たなチャレンジとして欧州に拠点を移し、2輪市販車レースの世界最高峰であるWSBKに参戦を開始した期待の若手ライダーです。
ヤマハの「GRT Yamaha WorldSBK Team」から参戦したWSBK初挑戦の2021年シーズンは、スーパースポーツ「YZF-R1」をベースにしたマシンで参戦。アメリカ人ライダーのG・ガーロフ選手と共にシリーズを戦っています。
タイヤなど全日本とは異なるパッケージのマシン、しかも走るサーキットはほとんどが未経験という状況の中で、レースでは得意のスタートを武器に健闘。
全13戦中11大会を終えた時点で、開幕戦アラゴンのスーパーポールレースで9位、第9戦カタルニアのレース2で10位に入るなど、51ポイントを獲得してランキング15位につけています。
●ヤマハが長年のサポートを継続
ヤマハは、これまでも、全日本のユース時代やファクトリー時代、そしてWSBKの1年目と野左根選手のサポートを行ってきました。そして、今回の継続参戦が決定したことで、さらにそれを継続することを明かにしています。
世界を舞台に闘う日本人ライダーは、レース専用マシンで闘う世界最高峰「MotoGP」には、ホンダから参戦する中上貴晶選手ほか、下位クラス「Moto2」の小椋藍選手など、2021年シーズンは計7名が参戦しています。
一方、WSKBでは、野左根選手が唯一の日本人ライダーです。
それだけに、これからの活躍には大いに期待したいところ。2021年残りのレース、そして2022年シーズンも、ぜひ、サムライライダーぶりを発揮して、表彰台の中央に上り、世界に日の丸の旗を高々と掲げてもらいたいものですね。
(文:平塚 直樹)