今や軽乗用車の半分以上がスライドドア【スズキ・ワゴンR スマイル紹介/ボディサイズ&エクステリア編】

■スライドドア全盛時代に対応したスタイリッシュなデザイン

スズキワゴンRシリーズに新しく追加されたワゴンRスマイルは、標準のワゴンRよりも45mm高いボディにリヤスライドドアが与えられたモデルです。

スズキはジムニーや商用車系を除いたモデルはすべて同じプラットフォームとなるので、基本の部分はほかの軽乗用車と同じということになります。

ワゴンRスマイルフロントスタイル
1695mmの全高が与えられたワゴンRスマイル。ワゴンRより高く、スペーシアよりも低い全高だ

改めてボディサイズを確認しておきます。軽自動車なのでボディ全長は3395mm、全幅は1475mmと規格サイズギリギリとなります。

全高は1695mmで、ワゴンRよりも45mm高くなります。じつはこの1695mmという全高は初代ワゴンRに設定されたルーフレール付きの4WDモデル、RG-4と同じ数値。当時のワゴンRは標準タイプが1640mm、ルーフレールがついて1680mm、さらに4WDになると1695mmとなったのです。

ワゴンRは代を重ねるに従って全高を下げてきましたが、ある意味ここで原点回帰し車高をアップしたモデルを投入というわけです。ちなみにスズキの従来ラインアップでスライドドア仕様車の車高を調べてみると、スペーシアとエブリィワゴン、スペーシアとスペーシアカスタムは1785mm、スペーシアカスタムは1800mm、エブリィワゴンは標準ルーフが1815mm、ハイルーフが1910mmとなっています。

スペーシア外観
徹底的にスペース効率を追求したのがスペーシア

現在、軽自動車はリヤドアがスライドドアのタイプが非常に人気になっていて、2018年以降は軽自動車販売台数の過半数はスライドドアになっています。

また、ユーザーはスタイリッシュなクルマを求める傾向が強く、スズキはスタイリッシュなスライドドア車となるワゴンRスマイルという全高が控えめなスライドドアモデルを開発したのです。

他社のスライドドア付き軽自動車で全高が1700mm以下のモデルは、1655mmのダイハツのムーヴキャンバスのみで、当面のライバルはムーヴキャンバスとなることは明白です。

ダイハツムーブキャンバス
ワゴンRスマイルのライバルとなるのは、ダイハツムーブキャンバス。ともに可愛い系のスタイリングとなる

スライドドア開口部は横方向が600mm、縦方向が1165mmで、ステップ高は345mmとなります。センターピラー部にアシストグリップが装備されます。

パワースライドドアはマイルドハイブリッドモデルのみで、ガソリンエンジン車のGはマニュアルスライドドアとなります。ただしGの快適パッケージ装着車の場合はマニュアルスライドドアにドアクローザーがプラスされます。

エクステリアデザインはSNSでの“映え”を意識したと言います。

現代は個性を発信し共感できる仲間とつながる世の中で、「多様な個性を満たす商品」であることが大切であると分析しています。愛着とぬくもりを感じる面の表情を内外装のテーマに、角の取れた造形と丸形ヘッドライトを採用。ヘッドライトとリヤコンビネーションランプには特徴的なシグネチャーランプが点灯するようになっています。

アルミホイールは用意されず、全グレードでスチールホイール+フルホイールキャップを採用。ホイールキャップのデザインで個性を表現しています。

ボディカラーはルーフを色違いにした2トーンカラー8種を含む全12色を用意。アクセサリー用品をコーディネートした4つのスタイルを用意し、ドレスアップについてのアドバイスも提案しています。

ワゴンRスマイルイメージ

(文・写真:諸星 陽一

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この記事の著者

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諸星陽一

1963年東京生まれ。23歳で自動車雑誌の編集部員となるが、その後すぐにフリーランスに転身。29歳より7年間、自費で富士フレッシュマンレース(サバンナRX-7・FC3Sクラス)に参戦。
乗って、感じて、撮って、書くことを基本に自分の意見や理想も大事にするが、読者の立場も十分に考慮した評価を行うことをモットーとする。理想の車生活は、2柱リフトのあるガレージに、ロータス時代のスーパー7かサバンナRX-7(FC3S)とPHV、シティコミューター的EVの3台を持つことだが…。
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