■流麗なルーフラインが目を惹くスポーティなSUV
2050年までに完全なカーボンニュートラルの実現を掲げるフォルクスワーゲン。2021年9月7日から開催される「ミュンヘンモーターショー2021」に、クーペクロスオーバーSUVでEVの「ID.5 GTX」を擬装したコンセプトカーとして披露します。
ID.5 GTXは、「MEB(モジュラー・エレクトリック・ドライブマトリックス)」をベースにした初のクーペSUVで、駆動方式は4WD。
最新のコネクティビティを備え、無線でアップデートができます。クーペクロスオーバーモデルらしい流れるようなボディラインが印象的なID.5 GTXは、短いオーバーハングと大径ホイールが個性を強調しています。
フロントで目を惹くのが「IQ.Light LEDマトリックスヘッドライト」で、フォルクスワーゲンのエンブレムに向かって細くなるライトシグネチャーは、ロービームを強調すると共に、動きのある表情を生み出しています。
また、傾斜のあるAピラーは、ルーフラインにエレガントな流れを付加。リヤビューは、水平基調のラインがワイド感を演出し、横一文字のテールランプは3Dデザインになっています。
「GTX」という車名は、フォルクスワーゲン・ブランドにおいてスポーティグレードとして高い知名度を誇る「GTI」をはじめ、ディーゼルのスポーティモデル「GTD」、プラグインハイブリッドとしても日本に導入された「GTE」モデルの伝統を継承し、それを電動車両でも実現したグレードになります。
ID.5 GTXは、フロントアクスルとリヤアクスルの両方にモーターが搭載され、ツインモーターによる四輪駆動により、力強い走行性能、優れたトラクション、スポーティなハンドリングを実現するそう。
また、車軸間に大容量リチウムイオンバッテリーを搭載し、欧州値で最大497kmの航続距離を確保。ID.5 GTXは、2022年にも欧州に登場し、スポーティな「GTX」ブランドの2番目のモデルになります。
なお、フォルクスワーゲンは、2030年までに欧州での販売台数に占めるEVの割合を70%にまで引き上げるという戦略的な目標を掲げています。
(塚田 勝弘)