夏の車内は灼熱! 熱中症を防ぐ、クルマの暑さ対策グッズ

■暑い夏に車内を快適するアイテムと対策法

真夏は車内の温度がかなり高くなる季節。特に、いつも停めている駐車場が野外だったり、出先でしばらく炎天下にクルマを停めていた場合は、クルマに乗り込もうとドアを開けた瞬間、車内の熱気がむっと出てきて、車内に入ることすら嫌になることさえあります。

また、あまりに暑いと、特に小さい子供などを同乗させる場合に熱中症になってしまうリスクもあるため、暑さ対策は重要です。

簡単にできるクルマの暑さ対策とグッズ
夏の炎天下い駐車した際の暑さ対策とは?

そこで、ここでは夏の車内を快適するための暑さ対策グッズなどを紹介しましょう。

●サンシェード

フロントガラスなどにつける銀や青色の日よけ用シートのことで、使ったことがある人も多いでしょう。最近は、フロントガラスだけでなく、吸盤などでサイドウインドウやバックウインドウに装着できるものもあり、カー用品店だけでなく、100円ショップなどでも手軽に購入できます。

簡単にできるクルマの暑さ対策とグッズ
サンシェード

ロードサービスを手掛けるJAFでは、気温が35℃となった8月の炎天下で駐車条件が違う5台のミニバンを4時間ほど駐車し、車内温度を測定する実験を行っています。

具体的には、なにも対策していない黒と白のクルマ、フロントウインドウにサンシェードをした白いクルマ、3cmほど窓を開けた白いクルマ、エアコンをかけた白いクルマを用意。午後12時から4時間経った後に室内温度を測るというものです。

その結果は以下の通りになりました。

  • 対策なし(黒):車内最高温度57℃、車内平均温度51℃、ダッシュボード最高温度79℃
  • 対策なし(白):車内最高温度52℃、車内平均温度47℃、ダッシュボード最高温度74℃
  • サンシェード装着:車内最高温度50℃、車内平均温度45℃、ダッシュボード最高温度52℃
  • 窓開け(3cm):車内最高温度45℃、車内平均温度42℃、ダッシュボード最高温度75℃
  • エアコン作動:車内最高温度27℃、車内平均温度26℃、ダッシュボード最高温度61℃
  • 対策していない黒いクルマが最も車内温度が高くなった一方、最も効果的なのはエアコン作動ですが、駐車中にずっとエンジンをかけてエアコンを使うのは排ガス問題もあり現実的ではありません。

もちろん、サンシェードを使っても、あまり車内の温度上昇を抑制する効果は出ていませんが、少なくともダッシュボードの温度上昇だけは最も抑えられているようです。JAFの実験では、サンシェードはフロントウインドウだけでしたので、サイドやリヤのウインドウにもつけると、もう少し効果がでるかもしれません。

簡単にできるクルマの暑さ対策とグッズ
ハンドルやダッシュボードが触れないほど熱くなった時は、濡れたタオルで拭くのも効果的

ちなみに、サンシェードを使っても、ダッシュボードやハンドル、シートベルトの金具などが触れないほど暑くなっている場合は、水などで濡らしたタオルなどで拭くという手もあります。試してみて下さい。

●ウインドウフィルム

日光を車内にできるだけ入れないという意味では、ウインドウフィルムも一定の効果は見込まれます。ただし、フロントガラスとフロントドアガラスはフイルムを貼った状態で「透過率が70%以上」必要であることが法律できまっています。透過率が基準より低いと、車検に通らなかったり、整備不良で捕まる場合もあります。

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ウインドウフィルムの施行例

特に、最近のクルマは、純正でUVカットガラスなどを使っているタイプも多く、透明に見えても透過率が下がっているものもあります。そういったクルマでは、フイルム自体が透過率70%でも、貼ってしまうと基準をクリアできないものもあります。

なお、後部席ドアのウインドウやリヤガラスでは透過率に基準はありませんので、濃いフィルムでもOKです。ですが、あまり濃いと、特に夜間は後方の確認などがしにくくなりますので、注意しましょう。

簡単にできるクルマの暑さ対策とグッズ
UVカットガラスなどを使った最近のクルマにウインドウフィルムを貼る場合は透過率に注意

ウインドウフィルムは、自分でも貼れますが、慣れていないとシワになったり、空気が入りきちんと施行できません。また、フィルムを貼った際にフロンドガラスなどの透過率が基準に適合しているかどうかは、専用の計測機を使わないと分からないでしょう。

そう考えると、施行はちゃんとした設備を持つ、プロのショップなどに依頼することをおすすめします。

●携帯用扇風機

クルマのエアコンを使う場合、前席は冷えているのに後席はあまり温度が下がっていないケースもあります。そんな時は、携帯用の扇風機を併用し車内の冷気を循環させることで、車内全体の温度を均一にすることができます。

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携帯用扇風機

特に、後部座席にチャイルドシートを設置し、小さい子供を乗せている場合は、車内の温度に注意が必要です。前席はエアコンが効いて肌寒く感じるほどになっても、後席ではまだまだ温度が下がっていないケースもあります。そんな時に、エアコンを弱めたり、切ったりすると、後席の子供が熱中症や脱水症状を起こす危険性もあります。

そういった対策のためにも、携帯用扇風機を使い、できるだけ早く車内の温度を均一にすることは有効です。最近の携帯用扇風機には、クルマの電源ソケットからUSBなどで給電できるものや、充電タイプなど手軽に車内で使えるものも多いので、使ってみて下さい。

●エアコンで手早く温度を下げる方法

前述したJAFの実験の通り、エアコンを使うのが最も駐車中の車内温度を上げにくくする方法ですが、長時間では現実的ではありません。そこで、クルマを走らせながらエアコンを使い、できるだけ早く車内の温度を下げる方法をご紹介しましょう。

  1. 窓を全開にして、エアコンを「外気導入」にして走り出す
  2. 約2分後に窓を閉め、エアコンを「内気循環」にして冷やす

これは、まずは窓を開けエアコンの外気導入で車内の暑い熱を逃がした後、窓を閉めて内気循環でエアコンの冷気を車内に循環させることで、短時間で大きく温度が下げられるという方法です。

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エアコンで手早く室内温度を下げるにもコツがある

JAFが行った別の実験では、エアコンを「Lo(最弱)」にした場合でも、約5分で55℃だった車内温度を28.0℃まで下げることができたそうです。エアコンを「強」にすると燃費にも良くないですから、弱めても手早く車内を快適にできる効果的な方法です。

ほかにも、出先で野外に駐車する際は、できるだけ日陰に駐車することで、クルマに直射日光を当てないことなども効果的です。特に、真夏は、人間でも炎天下から木陰などの日陰に入ると、かなり涼しく感じることも多いですよね。

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日陰の駐車は暑さ対策に一定の効果はあれど、過信は禁物

ただし、もし日陰に駐車したとしても、暑い季節では、日なたほどでなくても、車内温度がかなり上がることには変わりありません。

くれぐれも、例え短時間といえど、小さな子供やペットなどを車内に残したままにすることは、熱中症などによる悲しい事故に繫がりますのでやめましょう。

(文:平塚直樹 *写真はイメージです)

【関連リンク】

JAF公式ホームページ「真夏の車内温度(JAFユーザーテスト)」
https://jaf.or.jp/common/safety-drive/car-learning/user-test/temperature/summer