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■ラリージャパン使用予定のコースで全開ヒルクライム
●「BRIGヒルクライムチャレンジシリーズ」第5戦・根の上ヒルクライム2021開催!
全8戦で行われている「BRIGヒルクライムチャレンジシリーズ」の第5戦となる「根の上ヒルクライム2021」が7月10日(土)に開催となりました。
このシリーズは、いわゆる山道のような公道を封鎖して、その区間のタイムアタックをして順位を競う日本で唯一のヒルクライム競技。設定されたコースを1台ずつタイムアタック。2本の走行タイムを合算して、その結果を競う「タイムトライアル」となります。
今回は、岐阜県恵那市にある岐阜県道413号東野中津川線という公道を完全封鎖しての開催となりました。ヒルクライムというとおり、県道413号線の恵那市側から根の上高原、保古の湖に上がるほぼ上りだけの区間、約4.3kmを競技区間として使用します。
今回、初開催のこの根の上のコースは2車線の道路で道幅も広いため、ストレートでの速度規制のためのシケインを2ヵ所導入したコースとなりました。ちなみにこの路線は、WRC(FIA世界ラリー選手権)第12戦ラリージャパン(11月11日-14日)でも、スペシャルステージ(SS)18「Nenoue Plateau」として使用予定ということです。
これまでは、一般的な市町村道を使用してきたこのシリーズですが、今回は広域道路である県道を舞台としたことで、地元や周辺住民の協力を得て実現したもので、コロナ対策も含め、無観客開催となりました。
●新旧マシンが頂上目指し全開アタック!
この週末は事前の天気予報では雨となっていましたが、開催が近づくに連れて、状況は改善していき、当日朝のパドックは陽が射すほどの好天に恵まれることとなりました。今回は年式も生産国もさまざまな、80台を超える参加車両が会場に集結となりました(エントリーは88台)。
これらの参加車両は、年式と排気量、そして自己申告でクラス分けがされています。
旧車としては、初年度登録が昭和63年以前の車両で争われるのが「D(ヒストリック)クラス」および「DL(レジェンド)クラス」があります。続いて、軽自動車が参戦する「Kクラス」があります。
普通車は、排気量で「A(排気量1500cc以下)」「B(排気量2800cc以下)」「C(排気量2801cc以上)」の3区分(加給装置係数1.7倍、ロータリー係数1.5倍)に分けられ、それぞれ「ノービス」と「オープン(Sタイヤ使用可)」という自己申告による2つのクラス分けがあります。
これに、シリーズエントリースペシャリストによる最高峰クラスとなる「X-tremeクラス」が用意されています。
さらに、前戦でもこのシリーズに参加していますが、今年シーズンの全日本ラリー選手権ですでに3勝を挙げている福永修選手(もちろんコ・ドラは齊田美早子選手)が最終走者としてエキシビジョン・ランを行ないました。
ちなみに今回はまだ実戦投入されていないというピカピカの555カラーのGRヤリスで走行しました。
C3コルベットスティングレーを筆頭に、スバル・インプレッサ&WRX、三菱・ラエボシリーズ、トヨタのAE86レビン/トレノから、トヨタ・ヴィッツに日産マーチ、ホンダ・シビック、スズキ・スイフトにマツダRX-7にロードスターといった国内外のスポーツカーから、スズキ・カプチーノにアルト、ダイハツ・ミラ&エッセといった軽自動車までが出走。
一部でコースアウトした車両もありましたが、搭乗者は皆無事で、大きなトラブルもなく、予定時間ぎりぎりだったものの無事にタイムアタックを終えることができました。2021年シーズンは、続く第6戦「御岳高原ヒルクライム」を9月初旬に行う予定です。
(青山 義明)
【関連リンク】
BRIGヒルクライムチャレンジシリーズ オフィシャルサイト
http://hillclimbchallenge.com/