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■いよいよ始まる東京2020オリンピック・パラリンピック、交通規制を把握せよ!
●ナビ検索は2社、ほかにも車載器ナビなど13社、24種のアプリで閲覧可能
東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会は2021年7月6日、大会開催中の選手移動などを目的に実施される各種の交通規制についての道路情報サービスを、スポンサー企業のヤフーの協力を得て実施することを明らかにしました。
規制を織り込んだルート検索は、開催期間直前から実施される交通対策が始まる7月19日~9月上旬まで提供されます。Yahoo!カーナビとGoogleマップの2社のアプリで検索が可能です。
組織委員会が提供する交通規制情報は、2社を含めて15社24種類のアプリで展開されますが、13社については交通対策に関する文字情報、ルート検索を伴わない関係者輸送ルートを表示した地図の表示だけが実施されます。
これらのサービスについては、G-BOOK、Honda Total Care、Nissan Connect1dサービス、VICS WIDEなどの車載器ナビで、早ければ6日夕方から提供される予定です。
齋藤勝久輸送局輸送企画部長は、ナビサービスの実施について、こう話しました。
「協力いただける範囲で各社にお願いしていましたが、ナビ検索は結果的に2社でご提供いただくことになりました」
●いつものナビでは想定外の渋滞に巻き込まれる可能性もある?
オリパラ大会期間中は関係者輸送ルートの交通量を減らすため、指定区間での通行規制が実施されます。ナビ検索ではこうした課題があると、組織委員会は話します。
「企業や個人に協力をいただいても、(規制区間の)交通量が減って走りやすくなりことから、ナビによる経路検索で関係者輸送ルートに誘導されてしまうことが考えられる」(前出・齋藤部長)
「関係者輸送ルート」や「進入禁止エリア」などを回避、確認できる機能を提供することになったヤフー齋藤聖隆サービスマネージャーは、Yahoo!カーナビの機能をこう説明します。
「ヤフー側で任意のポイントが回避できる設定をしています。今まではJATIC(日本道路交通情報センター)が提供する規制があったのみでしたが、それ以外にも対応できるようになったことで、将来は災害時やマラソン大会、夏祭りなどの交通規制に対応していくことができます」
Yahoo!カーナビでは、大会期間中の昼間に一般車1000円上乗せが実施されるロードプライシングにも対応し、ルート検索をすると料金に関する注意喚起メッセージを表示する機能も付きます。
大会期間中は、オリンピック19万人、パラリンピック11万人の関係者が移動することが見込まれています。輸送ルートに指定された道路には「TOKYO2020」と書かれたピンクの路面表示も描かれています。運転中によく目にする場合は、これらのナビ検索の利用で渋滞回避ができそうです。
(文・写真:中島 みなみ)