4人乗りのショーファードリブンSUV「メルセデス・マイバッハ GLS 600 4MATIC」が2729万円でデビュー

■フロントグリルの上に「MAYBACH」のロゴを備える

ベントレー・ベンテイガ、ロールスロイス・カリナンなど、超高級ブランドのSUVが登場して久しい中、「メルセデス・マイバッハ」ブランドから「メルセデス・マイバッハ GLS 600 4MATIC」が日本に上陸しました。

メルセデス・マイバッハGLS
日本に上陸した「メルセデス・マイバッハ GLS 600 4MATIC」

GLSは、「SUVのSクラス」と表現されるメルセデス・ベンツの最上級SUV。100年の歴史を誇る「マイバッハ」ブランドの追加は、GLSのブランド力をさらに引き上げそうです。

エクステリアをチェックすると、フロントにはメルセデス・ベンツのSUVで唯一、伝統の「スリーポインテッドスター」が輝くボンネットマスコットが鎮座します。フロントグリルは、縦方向のピンストライプがモチーフで、このピンストライプは上端が太くなったボートのオールのような形状をしています。

メルセデス・マイバッハ
「メルセデス・マイバッハ GLS 600 4MATIC」のフロントマスク

そして、フロントグリルを取り囲むクロームの上部中央に「MAYBACH」のロゴが用意されています。フロントエプロンには、クローム処理が施されたメッシュのエアインテークが配置され、4.0L V8エンジンのハイパワーを控え目にアピールすると同時に、エンジンルーム内の冷却機能も兼ねています。

サイドビューで目を惹くのは、クローム仕上げのBピラー。BピラーからCピラーにかけてキャビンの広さが想像できる加飾でもあります。ルーフレールもハイグロスクローム仕上げになり、機能美を感じさせる仕立て。さらに、Dピラーにはメルセデス・マイバッハのエンブレムが配置されています。

メルセデス・マイバッハGLS
「メルセデス・マイバッハ GLS 600 4MATIC」のサイドビュー

足元のエレガントなアルミホイールは、メルセデス・ベンツ社の乗用車の中でも最大の23インチ。フロントグリルのピンストライプをモチーフとした鍛造で、ポリッシュ仕上げのマルチスポークデザインになります。

メルセデス・マイバッハGLS
「メルセデス・マイバッハ GLS 600 4MATIC」のリヤビュー

リヤビューは、スリーポインテッドスター下部とリヤバンパーの上部を走る2本のクロームトリムが特色で、水平基調のデザインを演出。バンパー下側のアンダーガードと左右のエグゾーストエンドは、ハイグロスクローム仕上げになり、一体感が表現されています。

■後席の間に、専用シャンパングラスの収納部と大型クーリングボックスを用意

4人乗りが標準仕様になるインテリアは、全長2060mmもある電動ランニングボードにより、高いフロアでも容易に乗降が可能。GLSより後席を120mm後方、そして30mm内側に移動させることで、ベース車よりもゆとりを感じる広さを実現しています。

メルセデス・マイバッハGLS
「メルセデス・マイバッハ GLS 600 4MATIC」の広大なキャビンは、なんと4人乗り

「メルセデス・マイバッハSクラス 」と同様、最大で43.5度までのリクライニングが可能で、ゆったりとくつろいだり、仮眠をとったりするにも最適な空間が広がります。後席の後方には、パーセルシェルフが付いた固定式のパーティションが設置され、キャビンとラゲッジを分離。これにより、ボディ剛性、騒音レベルや空調効果の向上を実現したそう。ショーファードリブンらしい装備も数多く用意されています。

メルセデス・マイバッハGLS
専用シャンパングラスの収納部と750ccのシャンパンボトル3本が入る大型のクーリングボックスを装備する

後席の間に、専用シャンパングラスの収納部と750ccのシャンパンボトル3本が入る大型のクーリングボックスを装備。センターコンソールに配置されるカップホルダーには、温度調整機能も備わります。

さらに、ナッパレザーのアームレスト前方には、快適機能のすべてを操作できる7インチ画面の「MBUXリヤタブレット」を配置。また、「MBUXリヤエンターテインメントシステム」のモニターも後席左右に備わり、様々なコンテンツを後席で享受できます。もちろん、すべてのシートにリラクゼーション機能が標準装備され、各背もたれには、身体に圧力を加えるポイントが10ヵ所あり、シートヒーターとの組み合わせで温めながら、押圧まで受けることができるそう。

メルセデス・マイバッハGLS
映像や高音質なサウンドを楽しめる後席

高音質を楽しめるオーディオも特徴で、標準装備の「Burmesterハイエンド3Dサラウンドサウンドシステム」は、高性能スピーカー27個と24チャンネルアンプ、合計出力1,590Wのシステムにより、車内の条件に合わせて適正に調整されたハイクオリティなサウンドが楽しめます。インパネは、ダッシュボードやステアリングに厳選されたナッパレザーが使われ、エアアウトレットのルーバーには、クローム加飾が施され、フロントグリルのピンストライプを想像させる意匠になっています。

メルセデス・マイバッハGLS
「メルセデス・マイバッハ GLS 600 4MATIC」のインパネ

イグニッションをONにすると、MAYBACHの文字と専用の配色によるグラフィックが浮かび上がります。また、「コックピットディスプレイ」の表示モードは、「クラシック」「スポーツ」「プログレッシブ」「ジェントル」などから選択が可能。さらに、5種類の「ウッドインテリアトリム」、3種類のインテリアカラー(「ブラック」「マホガニーブラウン/マキアートベージュ」「クリスタルホワイト/シルバーグレー」)のナッパレザーの組み合わせが選択できます。

メルセデス・マイバッハGLS
「MBUX」に対応するほか、ダイナミックセレクトで「コンフォート」を選択すると、エンジン回転数が800〜3250rpmの領域で4つのシリンダーが休止する

「クリスタルホワイト/シルバーグレー」は、高級ヨットの艇内をモチーフにしているそうで、ホワイトレザーにパイピングが施され「ローズゴールド」はメルセデス・マイバッハ専用のディテールのひとつになっています。

搭載されるパワートレインは、4.0LのV型8気筒ツインターボエンジン「M177」で、48VマイルドハイブリッドとISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)が組み合わされています。システム最高出力は558PS(410kW)、最大トルクは730Nmに達し、ISGにより瞬間的に22PS(16kW)と250Nmを短時間発生することが可能です。

メルセデス・マイバッハGLS
広大なキャビンとラゲッジスペースは、パーセルシェルフが付いた固定式パーティションを設置する

低中負荷域では気筒休止が作動し、ダイナミックセレクトで「コンフォート」を選択すると、エンジン回転数が800〜3250rpmの領域で4つのシリンダーが休止されます。

組み合わされるトランスミッションは「9G-TRONIC」で、変速比幅が広いことから、エンジン回転数を必要以上に上げることなく常に快適な走りを提供。4輪駆動システムの「4MATIC」は、走りに応じて前後の駆動力配分を「0:100」から「100:0」まで可変します。

グレードは「メルセデス・マイバッハGLS 600 4MATIC(ISG搭載モデル)」のみで、ハンドル位置は左側。価格は2729万円です。

メルセデス・マイバッハGLS
乗降を容易にする電動ランニングボードを標準装備

塚田 勝弘

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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