■F1技術のアクティブ・リアウィング装備、エアブレーキとして機能か?
ポルシェ「911」の頂点に君臨するハードコアモデル・新型「911 GT3 RS」の最新プロトタイプをカメラが捉えました。
ニュルブルクリンクで911 GT3 RS開発車両を目撃するのは初めてではありません。
しかしカメラマンによれば、ボンネットの下にある4.0リットル自然吸気エンジンがシンフォニーを奏で、アクティブ・リアウィングの魔法を目のあたりにするのはいつも楽しみだといいます。
プロトタイプは間違いなくF1にインスパイアされたアクティブリアウィングを装備していますが、その詳細は不明です。
一見するとF1レースカーで使用されているDRS(ドラッグリダクションシステム)技術に似ています。DRSは電子制御により可動型ウィングの動きを弱めるなど、空気抵抗を低減するシステムで、2011年からF1で使用が認められているものです。
システムが同様かは不明ですが、何らかのエアブレーキとして機能する可能性は高いと言えそうです。
このオーバーサイズのウィングは「911 GT3」とは異なるフロントとリアのワイドバンパー、エアエクストラクター付きの新設計フード、追加のフェンダーベントなどで構成されるGT3 RS新型のアグレッシブなボディワークと調和している様子が伺えます。
不思議なのは、右フェンダーの往来のフューエルフィラーキャップすぐ下にタイカンを思い出させる充電口らしきものがあることです。ポルシェは992の電動化を認めていますが、重量が大幅に増加するためサーキットに焦点を当てたGT3 RSには避けたいはずで、謎が深まるばかりです。
予想されるパワートレインは、4.0リットル水平対向6気筒エンジン。最高出力は最大9000rpmで573ps以上を発揮するとみられ、PDKデュアルクラッチオートマチックと組み合わされます。これは先代の513psから60ps以上のパワーアップとなります。0-100km/h加速は3.0秒以下となる可能性もありそうです。