「“普通”より先進」美月千佳×BMW i8ロードスター【注目モデルでドライブデート!? Vol.83】

■独特のスーパーカー

「このクルマはスーパーカーって言うんだよね」と彼女。

美月千佳×BMW i8ロードスター
今回の“彼女”です

低く構えて伸びやかなBMW i8のスタイルはいかにもスーパーカーだ。停止状態から10km/hまでの加速は4.4秒(ロードスターは4.6秒)、公称されている最高速度は速度リミッターが作動する250km/h。速さだって十分にスーパーカーしている。

美月千佳×BMW i8ロードスター
彼女を迎えに

だけど、i8は普通のスーパーカーとはちょっと違う。独特なのは、小さなエンジンを積んだハイブリッドカーだってこと。

ホンダ「NSX」やフェラーリ「SF90」のようにハイブリッドのスーパーカーは珍しい存在ではなくなってきたけど、i8が特殊なのはエンジンが小さいこと。3気筒でわずか1500ccしかない。スーパーカーにこんな小さなエンジンなんて。

美月千佳×BMW i8ロードスター
インテリアもスポーティ

鋭い人は気が付いたかもしれないけれど、これは「1シリーズ」などBMWの小さなモデルや「MINI」と同じパワートレインだ。

キャビンの後ろに積むこのエンジンはターボによるドーピングを受けて、最高出力は231ps・最大トルクは320Nmで後輪を駆動する。ガソリン自然吸気エンジンでいえば、排気量3.0Lくらいの感覚だ。それだけだと“遅くはないけど速くもない”という性能で終わってしまう。

●なかなかの速さ

美月千佳×BMW i8ロードスター
流麗なサイドビュー

だけどスーパーカーらしい速さを身に着けているのは、モーターをプラスしているから。モーターは最高出力143ps、そして最大トルク250Nmで前輪を駆動する。ガソリン自然吸気エンジンでいえば2.0Lくらい。

その結果、エンジンとモーターを統合したシステムトータル出力は373ps、最大トルク570Nmで“なかなかの速さ”となる。

大容量バッテリーと大型モーターを搭載したプラグインハイブリッドカーで、JC80モード燃費は15.9km/hとスーパーカーとは思えない数値。そして、最大で約55km(最高速度120km/h)はエンジンを掛けずにモーターだけで走ることもできる。

美月千佳×BMW i8ロードスター
美女もニッコリ

「どうしてBMWはこんなスーパーカーを作ったの? 素直に大きなエンジンを積めばいいんじゃないの?」

そんな彼女の疑問はもっともだけど、その答えをひとことでいえば「未来への提案」だ。

BMWはドイツのメジャーブランドのなかで、もっとも早く専用ボディの量産EVとプラグインハイブリッドモデルを市場へ送り出した。そのフラッグシップであり、新しいスーパーカーのカタチとして世の中に一石を投じる存在が「i8」なのだ。

美月千佳×BMW i8ロードスター
クールビューティ

「わかるような、わからないような……でも、普通のスーパーカーよりも先進的ってことね」

そうそう、その解釈で大丈夫。(つづく)

美月千佳×BMW i8ロードスター
新世代スーパーカー

(文:工藤 貴宏/今回の“彼女”:美月 千佳/ヘア&メイク:有本 昌代/写真:ダン・アオキ

この記事の著者

ダン・アオキ 近影

ダン・アオキ

15年ほど勤めた出版社でリストラに遭い、2010年から強制的にフリーランスに。自ら企画し編集もこなすフォトグラファーとして、女性誌『GOLD』、モノ雑誌『Best Gear』、カメラ誌『デジキャパ!』などに寄稿していましたが、いずれも休刊。
諸行無常の響きあり。主に「女性と車」をテーマにした写真を手がけ、『clicccar』では「注目モデルでドライブデート」の撮影をさせていただいております。感謝。
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