■IBMのAIがチェスの世界チャンピオンに勝利
1970(昭和45)年5月11日、冒険家の植村直己と杉浦輝男が、日本人として初めてエベレストの登頂に成功しました。ちなみに世界で初めてエベレストに登頂したのは、1953年ニュージーランド人の登山家エドモンド・ヒラリーです。
また1997年のこの日、IBMのAI「ディープ・ブルー」が、チェス世界チャンピオンのガルリ・カスパロフに勝利しました。ディープ・ブルーは、1秒間に2億手もの先読みができ、相手の思考も予測する機能を持っていました。また2017年には、同じくIBMのAI「ポナンザ」が将棋の名人佐藤天彦棋士にも勝利して大きな話題となりました。
さて、クルマ界の今日は何があったのでしょう?
今から40年前の1971年(昭和46)年5月11日、ホンダから軽自動車「ライフ」が発表(発売は6月1日)されました。1967年にデビューした名車「N360」を起源にする「NIII 360」の後継モデルです。
ライフは、当時の軽規格サイズギリギリの四角張った斬新なデザインを採用、広い室内空間と静かな走行を狙って開発されました。注目されたのは、エンジンがそれまでの空冷2気筒ではなく、水冷2気筒エンジンに変更されたことです。これには、当時排ガス規制が厳しくなり、空冷エンジンでは対応できなくなったという背景があります。爆発的に売れたN360、使いやすい庶民の足を目指したNIII360、それらを引き継いだライフは、居住性を高めたファミリーカーとして人気を集めました。
ところが、1974年に3年余りで生産を終了します。なぜか、それは1972年にデビューした「シビック」が世界的にヒットして、ホンダは小型車へリソースを集中することを選択したからです。世界戦略を考えるホンダにとっては、収益性が高く、世界に通用する小型車への事業転換はごく自然な流れだったのです。
とはいえ、余裕ができたホンダは1985年に「トゥデイ」で軽事業に復帰し、現在軽トップの人気を誇る「N-BOX」の販売台数は、ホンダ総販売台数の約1/3を占めているのです。
毎日が何かの記念日。それではまた明日!
(Mr.ソラン)