京都の専門店が伝授! レンタカーで楽しみながら学ぶクラシック・シトロエンの運転術とは?【オートモビルカウンシル2021】

■クラシックカー初心者でも気軽に乗れる新サービス

いつかはクラシックカーに乗ってみたいと思っている人の中には、自分がちゃんと扱えるのかとか、古いクルマだから実際にちゃんと走るのかなど、不安に思っている人もいるでしょう。

レンタカーで楽しみながら学ぶクラシック・シトロエンの運転術
レンタカーサービスのポップ

そんなクラシックカー初心者などに向けた新しいレンタカーサービス「RENTA A CLASSIC CAR in Kyoto」を、京都のクラシック・シトロエン専門店アウトニーズが開始。ヘリテージカーの祭典「オートモビルカウンシル2021(4月9日〜11日・幕張メッセ)で発表しました。

レア度が高く、おしゃれなスタイルを持つフランスのシトロエン製クラシックカーが手頃な値段でレンタルできて、しかも運転する際の扱い方や注意点などを事前にレクチャーしてくれるから、初心者でも気軽に利用できる注目のサービスです。

●70年代や80年代のシトロエンを活用

クラシックカーをレンタルするサービス自体は、数は少ないですが専門店などで行っているものがいくつかあります。今回、アウトニーズが始めたサービスの特徴は、シトロエンに特化している点です。

レンタカーで楽しみながら学ぶクラシック・シトロエンの運転術
1974年式シトロエン・DS23のリヤビュー

今回、レンタルできる車両は2車種。まず、流れるようなフォルムが美しい4ドアセダン、1974年式の「DS23」です。

初期型が1955年に発売された伝統あるこのモデルは、ハイドロニューマチック・システムと呼ばれる油圧式のサスペンションやパワーステアリングを採用。

セミオートマチック機構も搭載することから、アクセルとブレーキの2ペダルで走行ができる扱いやすさなどが魅力のモデルです。
レンタカーに設定された車両は、2300cc・4気筒エンジンを搭載した左ハンドル仕様で、乗車定員は5名です。

一方、もう1機種のレンタカーは、コンパクトな大衆車「2CV」です。

レンタカーで楽しみながら学ぶクラシック・シトロエンの運転術
1988年式シトロエン・2CV

こちらの歴史はさらに古く、初期型が生産されたのが1948年。クラシカルなフォルムのボディに、602ccの空冷2気筒エンジンを搭載し、コラムシフトで変速する4速MT仕様になっています。

レンタカーとして設定されている機種は1988年式ですが、フルレストアが施されているため、内外装はとてもきれいです。左ハンドル仕様で乗車定員は4名です。

●扱い方のコツなどもレクチャー

今回、レンタカーサービスを始めた理由は、アウトニーズの担当者によると「できるだけ多くの人にクラシック・シトロエンに親しんでもらう」ことだそうです。

古いクルマに興味があっても扱いにくいのではないかとか故障などが心配で、なかなかハードルが高いと思っている人などに、まずは実際に乗ってもらい、その楽しさを味わってもらうのが目的だといいます。

レンタカーで楽しみながら学ぶクラシック・シトロエンの運転術
1974年式シトロエン・DS23の運転席

つまり、前述の通り、クラシックカー初心者でも気軽に借りられるのが特徴なのです。もちろん、特に、全く初めて乗る人は、クルマの操作方法や扱い方のコツなどが分からないと不安になると思います。その点も、このサービスでは、貸し出す前に、各機種の運転操作法はもちろん、クラシックカーでは特に注意すべき点などもレクチャーしてくれます。

たとえば、ドアを「バンッ」と閉めたり、シフトなどの操作を乱暴に扱うと、特にクラシックカーでは故障の原因になりがち。逆に、全ての操作をゆっくりと丁寧に扱えば、きちんんと整備やレストアが施された車両のため、故障することはほぼないと言います。

レンタカーで楽しみながら学ぶクラシック・シトロエンの運転術
1988年式シトロエン・2CVはコラムシフトの4速MT

また、ハンドルのすえ切りなども、タイヤの摩耗やステアリング機構が故障する原因となるため、絶対にやらないのが鉄則だそうです。

なるほど。でも、こういったことって、実は国産の新車でもできるだけやらない方がいいことばかりのような気がします。そう考えると、繊細なクラシックカーの場合は、クルマを扱う常識を、いかに徹底することが大切かってことですよね。

●気になるレンタル料金は?

ちなみに、レンタル料金も、レアなクラシックカーに乗ることができる割りにはリーズナブルです。

DS2の場合は、以下の通りです。

・1日利用:2万8000円
・1泊2日:5万2000円
・2泊3日:7万5000円
・上記以外:応相談
・延長料金:5000円/1時間

2CVの場合は、以下の通りになります。

・1日利用:1万6800円
・1泊2日:2万8000円
・2泊3日:4万5000円
・上記以外:応相談
・延長料金:3000円/1時間

おしゃれな京都の街に、クラシックなシトロエンはとってもマッチするでしょうから、ドライブも楽しめそうですね。

2021年4月11日現在、コロナ禍の影響で、アウトニーズがある京都も「まん延防止等重点措置」の対象地域に入っているため、当面このサービスが利用できるのは京都在住の人に限られそうです。

ですがコロナウイルス感染拡大が収まり、他の都道府県からも京都観光などに行くことができるようになった暁には、興味がある人はぜひ体験してみて下さい。

(文/写真:平塚直樹

【関連リンク】

アウトニーズ公式ホームページ
https://www.auto-needs.com/

この記事の著者

平塚 直樹 近影

平塚 直樹

自動車系の出版社3社を渡り歩き、流れ流れて今に至る「漂流」系フリーライター。実は、クリッカー運営母体の三栄にも在籍経験があり、10年前のクリッカー「創刊」時は、ちょっとエロい(?)カスタムカー雑誌の編集長をやっておりました。
現在は、WEBメディアをメインに紙媒体を少々、車選びやお役立ち情報、自動運転などの最新テクノロジーなどを中心に執筆しています。元々好きなバイクや最近気になるドローンなどにも進出中!
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