■なんともフリーダム
「これが噂のアレね」。待ち合わせ場所で待っていた彼女は、新しいボクの愛車を見つけるなりフロントをじっくり見はじめた。
クルマ好きの彼女がこのクルマでなにより注目しているのは、顔つき。この「BMW 4シリーズ」のフロントデザインは世界中のクルマ好きの間で話題になっている。
BMWといえば通称「ブタ鼻」、正式には「キドニーグリル」と呼ばれるフロントグリルのふたつの穴がアイデンティティ。ちなみに“キドニー”とは腎臓を意味する。
そんなキドニーグリルが、この4シリーズではこれまでとは比べ物にならないほど大きくて大胆なデザインになっているのだ。ナンバープレートを飲み込んでいるほどなのだから、なんともフリーダム。そして、この大胆さが議論の的となっている。
●伸びやかなスタイリング
「でも、みんなが言うほど違和感はないね。よく馴染んでいると思うし、私はこのくらい個性があったほうがいいと思うよ。みんな、写真だけじゃなくて実車を見てから評価すべきだと思う。どのクルマもそうだけど、写真と実車の印象は違うから」
新しい4シリーズを見て、話題になっている顔つきに注目するくらいだから彼女はそれなりにクルマに詳しい。そんな彼女のデザイン批評は、耳を傾ける価値があるとボクは思っている。
「4シリーズは、3シリーズをベースにしたクーペでしょ。でも、兄弟とは思えないほど伸びやかなスタイリングだよね。私にとっては、カッコいいというより“美しい”かな。仲良くできそうだよ」
まさに、と思える感想。ボクと彼女と、そして4シリーズで一緒にいろんな場所へドライブに出かけるのが本当に楽しみだ。