■すでに「ナノイー」テクノロジーとPM2.5フィルターは、最新モデルに搭載
車載エアコンの空気清浄機能は年々進化を遂げています。テスラのHEPA( High Efficiency Particulate Air Filter)は、花粉、バクテリアの除去だけでなく、PM2.5レベルも下げるという性能テストが同社により報告されています。生物兵器防衛モードという、車載用とは思えないモードも用意されています。
市販品ではスウェーデンのブルーエアも日本で車載用空気清浄機を販売していて、有害物質やアレル物質を99%除去すると謳っています。
このほど、ジャガー・ランドローバーは、未来の車内空気清浄化技術について、実験室内でテストを実施したそうです。
ウイルスや空気中のバクテリアを97%も抑制できた発表しました。暖房、換気、そして空調(HVAC)システムのプロトタイプは、パナソニックの「ナノイー X」技術を使い、有害なバクテリアやウイルスを抑制するそうです。
ジャガー・ランドローバーは、同技術を将来、各モデルに反映することで、独自のカスタマー・エクスペリエンスを提供することが可能としています。ジャガー・ランドローバーは、世界屈指の微生物学およびウイルス学の研究所の「Perfectus Biomed Ltd」と提携し、30分サイクルの再循環モードで車両換気システムを解析するように設計された、世界最先端の実験室で密閉型テストを実施。
この研究の結果、ウイルスとバクテリアを97%抑制できたと発表しています。パナソニックの革新的な「ナノイー X」テクノロジーは、ウイルス検査と免疫プロファイリングを専門とする世界有数の研究機関であり、新型コロナウイルスに対する検査を許可された研究施設のひとつである「Texcell」によって、新型コロナウイルスに関するテストが実施されています。2時間におよんだ実験室でのテストにおいて、99.995%以上のウイルスが抑制されたことが明らかになったとしています。
従来の「ナノイー」と比べて10倍以上の効果を発揮する「ナノイー X」テクノロジーは、アクティブな空気清浄化を行うために、高電圧を使用。ナノサイズの水分子に包まれた何兆ものヒドロキシル(OH)ラジカルを生成。このOHラジカルは、ウイルスやバクテリアのタンパク質を変性させ、その増殖を抑制するとのことです。また、OHラジカルは、同様の方法でアレルゲンを抑制、脱臭し、よりクリーンな空気環境を提供できるそうです。
ジャガー・ランドローバーは、今回の研究により、将来は次世代の高度なキャビン・エアフィルター技術を提供するとしていて、最新のジャガー、ランドローバーのラインアップで「ナノイー」テクノロジーとPM2.5フィルターを搭載したモデルを販売。革新的なプリコンディショニング機能もあり、車両に乗る前にシステムを事前に設定することも可能になっています。
(塚田勝弘)