■イタリア語で「稲妻」を意味する「Folgore」ドライブトレインを初めて採用
テスト車両が集結する北ヨーロッパで、まるでフランケンシュタインのようにつぎはぎにされた謎のプロトタイプを発見しました。
よくみると、アルファロメオ「ジュリア」のテストミュールであることがわかります。プロトタイプは異常に長いフロントノーズを備えているほか、球根状ブリスターフェンダーにより、広いトラックが隠されています。また、フロントガラスには、マセラティの内部コード「M189」のステッカーが貼られており、関係者の話から、マセラティの2ドアスポーツカー「グランツーリズモ」次期型のテストミュールであることがわかりました。
現行型グランツーリズモは2007年に発売され、すでに14年が経過、セグメントで最も古いモデルの1つとされており、次期型への期待が高まっています。
プロトタイプはテストミュールであるとともに開発初期段階のため、デザインの詳細はまったく不明ですが、パワートレインはガソリンとEV両方のバージョンで発売されることが濃厚です。ICEバージョンでは「MC20」に搭載されている3.0リットルV型6気筒ツインターボエンジンを流用、最高出力は630psを発揮します。また、デチューンバージョンの優雅なGTも設定が予想されています。
EVバージョンでは、イタリア語で「稲妻」を意味する「Folgore」ドライブトレインが初めて採用されます。フロントアスクルに1つ、リヤアスクルに2つのトリプルモーターセットアップを搭載し、AWDと組み合わされます。リヤモーターには、アクティブトルクベクタリングを可能にする個別の出力、およびトルク管理を備えます。最高出力はガソリンより強力で、700ps以上も期待できるとみられます。
グランツーリズモのワールドプレミアは最速で2021年内となり、派生オープンモデルの「グランカブリオ」は2022年内と予想されています。
(APOLLO)