■高電圧電池を保管する危険物倉庫は、従来よりも約8倍に拡大
ビー・エム・ダブリューは、2021年2月25日、新たな部品センター「リージョナル・ディストリビューション・センター印西」をオープンしました。同センターは、BMWグループが日本国内のユーザーに届けるすべてのBMW、MINIの車両の部品を管理することになります。
千葉県山武市の「リージョナル・ディストリビューション・センター松尾」、京都府八幡市の「リージョナル・ディストリビューション・センター大阪」が新規オープンした同部品センターに統合され、2021年6月から全国の正規ディーラーへ向けて部品配送をスタートさせます。
成田空港だけでなく、東京からも近い千葉県印西市は「クラウド」の需要拡大により、データセンターなどが次々と建てられていて、IT業界では注目度が年々高まっている地域になります。
「リージョナル・ディストリビューション・センター印西」は、その印西市のグッドマンビジネスパーク内に位置します。BMWグループは、建物全4階のうち1階と2階のすべてと3階の半分となる計72,583㎡を占めるそう。従来のリージョナル・ディストリビューション・センターと比べると、実に4倍近い広さになり、従来の約2倍の物量にあたる部品を在庫することが可能になるといいます。
近年、数多くのBMW、MINIの新型モデルを投入してきたBMWグループ。プレミアムセグメントでリーダーを目指すべく、ガソリンエンジン、クリーンディーゼル、プラグインハイブリッド、そのほかの電動パワートレインなど、多様なモデルラインアップを投入。
今後も日本市場への新モデル投入を強化するとしていて、それに伴う車両の部品在庫の拡充が急務になっていたとのことです。
特にEVやPHEVなど、電動化車両のラインナップ拡充をする上で、部品の供給体制を拡充させ、専門分野に特化させていく必要があります。たとえば高電圧電池を保管する危険物倉庫(通称Hazmat:Hazardous Material Storage)は、従来と比べて約8倍のスペースが確保されます。
顧客第一主義を掲げるBMWグループ(ビー・エム・ダブリュー)は、「リージョナル・ディストリビューション・センター印西」のオープンにより、同社が持続可能なビジネスを目指す上で、電動化をはじめとした全車両に対応する安定的なサービス提供が可能になり、さらなる顧客満足度の向上を目指す構えです。
(塚田勝弘)