トヨタ「アクア」が上級シフトしてついにモデルチェンジ! ヤリスHVとの競合を回避

■歴代最速で国内累計販売台数100万台を達成

トヨタ自動車が発売後10年目を向かえたコンパクトHV「アクア」のフルモデルチェンジに向けた準備に入っているようです。

同車は2011年12月に低燃費や静粛性に優れるコンパクトHVとしてデビュー後、2016年2月末にトヨタの車種で歴代最速となる4年3カ月で国内累計販売台数100万台を達成。

その後も長らく1万台/月ペースの販売を維持して来ましたが、新型ヤリスHV(199.8万円~)の投入により競合関係となり、昨年には販売台数が半減。こうした状況や10年に及ぶモデルスパンの長さから、次期モデル登場への注目が高まっています。

●2代目「アクア」はヤリスとの競合回避で上級シフト、4WDも設定

情報によると、次期モデルではヤリスHVとの競合を避けるべく明確にコンセプトを分け、サイズ&クオリティアップにより、上級シフトさせるようです。

現行アクアのコンセプトモデル「FT-CH」

エクステリアは現行モデルのイメージを残しつつ、よりスポーティーさを強調。(画像はイメージ)

現行モデルの車両サイズは全長4,050×全幅1,695×全高1,455mmでホイールベースが2,550mmですが、これに対して次期モデルは居住空間の拡大を目的に、後席の頭上スペースに余裕を持たせるため、全高を1,500mm(+45mm)程度にアップすると共に、後席の膝元スペースや荷室スペース拡大でホイールベースを2,600mm(+50mm)に拡大させ、ファミリーユースに適したパッケージングとする模様。

ヤリスに採用されたGA-Bプラットフォーム

HVユニットはバッテリーを現行のニッケル水素に代わり、充放電能力に優れ、燃費向上に寄与するヤリスと同様のリチウムイオンに変更。これにより、燃費は現行モデルの29.8km/L(WLTCモード)から36.0km/L(同)レベルへと大きく向上するようです。

駆動方式は現行のFFに加え、電気式4WDシステム「E-Four」が追加され、安全面では最新の「トヨタセーフティセンス」が標準装備される模様。

現行アクアのコンセプトモデル「FT-CH」

現行ヤリスと同様にTNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)の採用により、コンパクトながらも高剛性の安定した走りを実現。「GA-B」プラットフォームをベースに1.5L直3ダイナミックフォースエンジン(91ps/12.2kgm)+モーターにより、システム出力116psを発生。

次期モデルは7月のデビューを目指しているとみられ、気になる車両価格は安全装備の充実などに伴い、200万円台前半が主体となりそうです。

一層のスタイリッシュさと実用的な居住スペースを両立させた10年ぶりの新型登場に期待が高まります。

Avanti Yasunori

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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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