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■スマホの音楽やハンズフリー通話も利用
今やクルマの必須アイテムともいえるカーナビ。一方で、最近はスマホやタブレットのカーナビアプリなども充実していて、出先のナビゲーションに使う人も増えています。そんな中、伊藤忠グループのリサーチ会社であるマイボイスコムでは、「カーナビの利用」に関するインターネット調査を2020年12月1日〜5日に実施し、その結果を発表しました。
1万155件の回答中で、クルマを持つ人の5割弱(47.1%)がスマホやタブレットのカーナビアプリを利用した経験があることなどが分かりました。
●クルマ所有者の8割強がカーナビ装着
調査によると、まずカーナビ機器の所有率は1万155件中で約6割。全体の7割強にあたる自動車所有者の8割強が愛車に装着しているという結果になりました。さらに、主に利用しているカーナビ機器のタイプは「オーディオ一体型/2DIN」が45.8%で最多。「インダッシュ」タイプは3.2%、「ポータブル、オンダッシュ」タイプは5.3%となっています。
また、カーナビ機器を利用したい人は、自動車所有者の71.4%を占めています。利用したい人が購入時に重視する点は(複数回答)、「価格」や「操作の簡単さ」が各6割弱、「地図のわかりやすさ」や「画面の見やすさ」「情報の精度」が4〜5割となっています。
さらに、カーナビ機器でルート案内以外でよく利用する機能・サービスを聞いたところ(複数回答)、「音楽の録音・再生、編集、動画のダウンロード」「テレビ鑑賞」「施設・観光地などの検索機能」「バックカメラ、後方確認カメラ」がカーナビ所有者の3割前後を占めています。
なお、「ポータブル、オンダッシュ」タイプ利用者では、「ルート案内以外はほとんど使用していない」が4割強と高い割合になっています。
●カーナビ付きだがスマホのナビを使う人も多い
調査では、前述の通り、自動車所有者のうち、スマートフォンやタブレットのカーナビアプリを利用しているかどうかも聞いています。
その結果は、「車に乗る時はほぼ毎回利用する」が8.4%、「時々利用する」が25.2%で、「あまり利用しない」の13.5%も含めると、利用経験者が全体の5割弱(47.1%)いることが分かりました。
なお「インダッシュ」タイプ利用者では約55%と、さらに多い割合を示しています。
これは、愛車にカーナビは付いているのに、あえてスマホやタブレットのナビアプリを使う人なども多いということですね。筆者も同様で、愛車のマツダ・CX-5には純正ナビがありますが、エアコン吹き出し口にセットした車載ホルダーにスマホ(iPhone)を固定し、出先では主にナビアプリを使っています。
これは、スマホのナビアプリの方が、新しい道路が開通した時などに地図の情報更新が早いことと、基本的に無料で使えるものも多いため。純正カーナビのルートは、目的地まで遠回りするケースもあります。
ブルートゥースでスマホとカーナビを連携させ、音声案内も併用することで、スマホの小さな画面でも十分にナビとして使えています。
ちなみに、筆者は主に「Yahoo!カーナビ」というアプリを使っています。音声案内が詳細で分かりやすいためです(音声のイントネーションがたまに変な時もありますが)。ただし、Yahoo!カーナビでは目的地検索ですぐに出てこない場所もあるため、そういった場合はより地点検索が簡単なGoogleマップを使います。
●スマホと連携しての利用はさらに進む?
話を戻すと、調査ではさらに、カーナビ所有者のうち、カーナビ機器とスマートフォンを連携して利用している人も聞いたところ、3割の人が連携していると回答。また、連携して行っていること(複数回答)で多いのは、「スマートフォン内の音楽をカーナビで再生する」が20.6%、「スマートフォンのハンズフリー通話」が14.9%となっています。
筆者も、前述の通り、純正カーナビとスマホをブルートゥースで連携させることで、スマホ内の音楽をカーナビで聞いたり、ハンズフリー通話をやっている派です。特に、音楽はハイレゾ再生用アプリをインストールして使うことで、より重低音などが楽しめるので重宝しています。
最近は、アップルの「Apple CarPlay」やGoogleの「Android Auto」に対応したカーナビやディスプレイオーディオを搭載したクルマも増えてきています。
そういったモデルでは、スマホやタブレットのアプリを使ったナビや動画、音楽などをセンターモニターなどから表示できるので、スマホ利用派にとっては画面が見やすく、さらに車内でのアプリ利用が便利になります。
そう考えると、スマホやタブレットをクルマで利用する機会は、今後さらに増えてきそうですね。
(文:平塚 直樹 *写真は全てイメージです)