■名前の“M”はモディファイを意味し、空力、走行性能、そして快適性を向上
2021 年1 月14 日フェラーリ・ジャパンは、2020 年9月にイタリア・マラネッロで初披露された最新2+GT スパイダーのフェラーリポルトフィーノMを日本市場に導入しました。
今回導入されたポルトフィーノMは、2008年に登場したカリフォルニアをルーツとしたモデルで、2017年から販売しているポルトフィーノの改良モデルです。ポルトフィーノMのMはモディファイを意味し、フェラーリではパフォーマンスを押し上げる進化を遂げたモデルに使われてきた名称です。
ポルトフィーノからの改良点を紹介すると、外観デザインではフロント/リアバンパーが変更されています。特にフロントマスクは空力性能を向上させています。リアはマフラーのサイレンサーを廃止し、GPF(ガソリン・パティキュレート・フィルター)搭載のパイプを採用。これにより、リアバンパーのディフューザー形状が大幅に変更されています。
パワートレインは、4回連続でインターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤーに選ばれた3.9L V型8気筒ツインターボエンジンを搭載。最高出力は620ps、最大トルクは760Nmを発生し、最高出力は20ps向上しています。
組み合わされるトランスミッションは新設計の8速DCTを採用。オイルバス式デュアルクラッチ構造を採用したことでクラッチモジュールは20%小型化され、トルクデリバリーは35%向上しました。この3.9L V8ツインターボ+8速DCTは最高速度320km/h、0-100km/h加速は3.45秒というパフォーマンスを発揮します。
パワーアップしたパワートレインに合わせて、クルマのキャラクターを変えられるマネッティーノが5つのモードを選べるようになりました。これはGTスパイダーとして初採用となります。新たに加わったのはRACEモードで、これはファントゥドライブを最大化し、キビキビとした走りに最適です。また。新しいWETモードではスタビリティを最大化し、滑りやすい路面をはじめ多用途性を拡大しています。
また、快適装備では、フロントシートにネックウォーマーを設定。シート上部から温風が出るので、寒い日でもオープンエアを楽しむことができます。そして先進の運転支援システムはアダプティブ・クルーズ・コントロ−ルをはじめ、前方衝突警報機能付き自動緊急ブレーキ、リアクロストラフィック機能付きブレアインドスポット・ディテクションなど6つの機能を搭載しています。
クーペとスパイダーという1台に2つの魂をもつフェラーリポルトフィーノM。新車価格は2737万円からとなっています。
(文・写真:萩原 文博)