トヨタが海外市場に投入したスタイリッシュな高級SUV「フォーチュナー」とは?

■ハイラックスの兄弟モデルとして誕生

●ランクル・プラドの下のサイズ

あらゆる路面環境でのタフな走りに加えて、乗り心地の良さや静粛性でも定評の有る高級SUV、「ランドクルーザー・プラド」(362万円~553万円)。

トヨタ「ランドクルーザー・プラド」のエクステリア

堂々とした迫力の有るエクステリアが頼もしさを感じさせますが、2009年の登場からすでに丸11年が経過しており、本年8月に実施されたエンジン改良を経て、再来年にはキープコンセプトによるフルモデルチェンジを予定している模様。

●ハリアーよりは大きなサイズ

トヨタ「フォーチュナー」のフロントビュー

一方、トヨタは先ごろ、ランドクルーザー・プラドとハリアーの中間に位置するスタイリッシュな高級SUV(全長4,795mm×全幅1,855mm×全高1,835mmmm、ホイールベース2,750mm)を海外市場に投入しました。

それがマイナーチェンジで外観を刷新した7人乗りSUV「フォーチュナー」。

日本のカーメーカーが生産する車種の中には日本で販売していないモデルが存在しますが、同車もその一つ。ハイラックスの兄弟車で、初代モデルは2004年に発売。トヨタの海外戦略の一環でピックアップトラックやMPVの生産拠点をタイに集約、世界各国への供給を目的に誕生しました。

トヨタ「フォーチュナー」のリヤビュー

●フォーチュナーはオーストラリア、タイ、インドネシアなどで販売

2008年、2011年に2度のフェイスリフトを受けた後、2015年に2代目に移行。現在は豪州やタイ、インドネシアなどで販売されています。

キーン・ルックデザイン採用による、洗練されたエクステリアが特徴で、ラジエータグリルの大型化やフロントバンパーにシルバー加飾パーツを追加、アンダーガード風のデザインを強調するなど、フロントマスクのリファインにより、さらにスタイリッシュになりました。

トヨタ「フォーチュナー」の上級モデル「 レジェンダー」のエクステリア

マイナーチェンジの際に、ラジエータグリルやランプ類、フロントバンパーなどによりエクステリアを差別化した上級グレード「レジェンダー(Legender)」が新たに設定されており、右左折/駐車時などに流れるように点灯するLED式シーケンシャルターンシグナルランプや20インチアルミホイールなどの採用により、いっそうスポーティな外観となっています。

トヨタ「フォーチュナー」のインテリア

インテリアではT-Connectシステムを搭載。Apple CarPlayに連携する8インチのタッチスクリーンを採用しており、様々なエンターテイメントコンテンツとのシームレスな接続を提供。

視認性向上に寄与する360度カメラやワイヤレス充電器に加え、駐車をアシストするパークセンサーを装備。荷物で両手が塞がっている際に便利な「ハンズフリーパワーバックドア」機能も装備しています。

トヨタ「フォーチュナー」に設定されたハンズフリーパワーバックドア

頑強なラダーフレームを採用しており、ベースモデルには2.4L直4 ディーゼルターボエンジン(150ps/40.8kgm)を搭載。

上級グレードの「レジェンダー」には、ランクル・プラドと同様、出力アップを図ると共に燃費を17.3%向上させた2.8L直4ディーゼルターボエンジン(204ps/51.0kgm)も 用意。バランスシャフトの追加により、エンジンノイズや振動が最小限に抑制されており、キャビン内の静粛性を向上。

両モデル共に6速ATを採用、2WD/4WDが設定されています。

●価格は400〜500万円台とフォーチュナーは高級車

トヨタ「フォーチュナー」の頑強なラダーフレーム

また、安全面では「Toyota Safety Sense」の搭載により、プリクラッシュセーフティ、レーンディパーチャーアラート(車線逸脱防止)、レーダークルーズコントロールなどを装備。

牽引性能が向上したトヨタ「フォーチュナー」

豪州では2015年に導入以来、平均3,000台/年を販売するなど、これまでに15,000台以上を販売しているそうで、日本でもSUVファンの注目を集めそうな一台と言えそうです。

豪州における新型フォーチュナーの価格は約424万円~。またタイではベースグレードが約465万円~、レジェンダーが約544万円~と上級クラスに相応しい設定になっています。

Avanti Yasunori

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トヨタ フォーチュナー
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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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